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2008年9月の投稿

Phantasy Star Universe-L・O・V・E 【06】

【前回までの粗筋】
同盟軍に対し行われたSEEDの総攻撃で、同盟軍は勢力の50%を失っていた。
HIVE内に閉じ込められたガーディアンズのヘイゼル・ディーンは、単身で復活したダルクファキスを食い止めようと決心する。
しかし、仲間達は彼を救うため、ローグスの手を借りHIVEを目指していたのだ。
決戦の場で瀕死の傷を負ったヘイゼルだったが、その時、彼に秘められた力が覚醒しようとしていた!

ユエル   「……まあ、嘘ッスけどね(゚∀゚)」
ヘイゼル  「嘘かよっ!Σ(´Д`lll)」

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

―――翌日。
ヘイゼルの体調が復調した事を確認すると、四人は待ち合わせてガーディアンズパルム支部を訪れた。
ヘイゼルの話しでは此処に少女の記憶を戻す事に繋がる手掛かりがあると言うのだが……。
「うわぁ……大きい建物ッスね~」
「おい、ちゃんと付いて来いよ。中は更に複雑だから逸れると面倒だ」
三つの尖塔を持つ巨大なガーディアンズ庁舎に圧倒されている少女をヘイゼルは注意する。
エントランスホールに入ると少女は物珍しそうに内部を見回した。天井は高く、外壁の多くはガラス張りで開放的で広い空間になっている。窓に隣接するホールの外周はソファーやテーブルが配置されており、人々がお茶を飲んだり談笑したりしていた。
少女がヘイゼルの上着の袖を引っ張る。黒いドリズラージャケット・マクレガーレプカ、昨日着ていたレザージャケットは雨で濡れてしまっていた。
「ヘイゼルさん、あの人達は何をしてるッスかね?」
「あそこは喫茶コーナーにもなってるからな、不思議じゃないだろ」
「ガーディアンズ本部の中に喫茶コーナーがあるッスか?」
少女は小首を傾げた。
「民間にも開かれたガーディアンズを!……って事でね、この辺は一般人でも入れる様になってるんだぜ。後でそこのカフェでお茶でもどうだい?」
ビリーが少女の肩に手を掛けてウィンクをしながら誘ってくる。
「は、はあ……えと……」
少女は引きつった笑顔で曖昧な返事をした。
「ビリー、私達、遊びに来たんじゃないんだけど」
軽蔑した様な半眼でアリアが言う。ヘイゼルはそんな三人等構わず、どんどん先に進んでいた。
「相変わらず、つれない奴だな、ロックが足りねぇ」
「そのクールさが良いんじゃない……。待ってよ、ヘイゼル―――!」
ヘイゼルの後を追う三人、彼はホールを抜け更に奥にある、ミッションカウンターに進んでいた。
「……おいおい、この先は一般人立入禁止区域だぜ?」
ビリーが言う様に、ホールの先は職員専用のカウンターとなっており、ガーディアンズ以外の人間は立ち入りが制限されている。
(俺達はともかく、この子は、この先の区画に行けねえだろ……)
ヘイゼルはカウンターで立ち止まると、パルム支部の受付嬢に話し掛けた。このキャストの受付嬢は確か最近製造されたばかりだと聞いている。
「いらさーいマセ。ライセンスID確認、機動警護班所属 ヘイゼル・ディーンさん……その方が、お話しにあった方ですネ?」
受付嬢は少女に顔を移しニコリと微笑んだ。
「ど、どもッスよ……」
「庁内の通行許可証を発行してアります、こちらを所持してドゾ奥へ」
受付嬢は少女にフリーパスを手渡した。
「え、コレ……?」
「それを持ってりゃ、この先の区画に進めるって事だ。時間が無い、さっさと行くぞ」
フリーパスを受け取り、戸惑っている少女の背中を軽く叩き、ヘイゼルが急かす。
「許可証の使用期限は、本日午後五時迄となっておりマス。行てらしゃ―いマセ」
受付嬢に見送られ、四人はエレベーターホールへと向かった。ここから先の他階層には一般人立ち入り禁止で『情報作戦室』『技術開発研究棟』『執務室』等がある。
「庁舎内のフリーパスとは根回しが良いな……で、誰の差し金なんだぜ?」
エレベーターの到着を待ちながら、ビリーはヘイゼルに横目を向ける。フリーパスを取得するには、結構な手間が掛かる筈なのだ。それを昨日今日で用意できる権限等、ヘイゼルには無い筈である。
「ま、着けば解るさ」
ヘイゼルはエレベーターの階数選択ボタンを押した。二階を示すランプが点る、そこはガーディアンズの医療ブロックがある階層である。
ガーディアンズ パルム支部二~五階 医療ブロック。
作戦中に負傷した職員の治療や、医療技術の研究施設が集中する階層で、ヘイゼルが目指しているのは、キャスト専門の医療棟だった。
この階層の内装は病院と同じ様に白で統一され、いかにもな雰囲気を醸し出している。
「あの、何方かのお見舞いですか?」
四人で廊下をぞろぞろ歩いていると、不審に思われたのか女性の看護士に呼び止められた。
「丁度良かった、実は……」
ヘイゼルが看護士に応じる。何やら小声で話しているので内容は三人に聞き取れなかったが、看護士の顔から不審な色は消えていった。
「それでしたら此方です、ご案内しますよ」
「助かる」
ヘイゼルの愛想の無い言葉にもニコリ顔を崩さず、看護士は四人を連れ立って歩き出す。彼女の案内通りに廊下を進み、一同はある部屋の前まで辿り着いた。看護士は部屋の自動ドア横に設置されたインターホンを押してマイクに話し掛けた。
「先生、お客様をお連れしました」
「ああ、やっと到着か……阿呆め、遅刻癖は変わっていないな……入って貰ってくれ」
ハスキーボイスと男性的な口調がスピーカー越に聞こえてくる。自動ドアのロックが解除され扉が開き、四人は看護士に促され部屋の中に入った。
部屋の中は『医師』と聞いて連想するイメージとは懸け離れており、様々な機械部品で溢れていた。人体構造が生物と違い、機械部分が多くを占める、キャストを診療する医師は、医者と言うよりメカトロニクス工学者なのだ。
部屋に入るとすぐにメントールの香りが鼻腔をくすぐる、部屋の中は紫煙で薄く煙っていた。隅にある机に着いていた女性が立ち上がり、入って来た四人を出迎える。黒いタイトミニスカート、水色のカラーシャツ、くたびれた白衣をまとい、くすんだブロンドをアップで纏め、目には細いフレームの眼鏡、口元にはメントールの香りの原因である煙草を咥えた怠惰な風体の美女だ。
「良く来たね、ヘイゼル……。久し振り、元気そうで何よりだ。だが世話になった私に、七年間、便りの一通も寄越さないのは、些かどうかと思うがね」
怠惰な美女はヘイゼルの来訪を歓迎しつつも不満な表情を見せた。
「俺に、そういった事を期待するのが間違いだよ、先生」
「ふん、そうだったね薄情者」
「ちょっと失礼、オマエは何だ……この妙齢の美女とはお知り合いですか?」
三人を置いて会話をする、ヘイゼルと美女の間にビリーが割って入った。
「ああ、知り合いだが、妙齢と言う表現は間違って……痛ぇ!」
「ハッハッハッ、ヘイゼル君は口も達者になった様だな」
ヘイゼルが上げた突然の悲鳴に、三人は視線を足元へ移すと、美女は笑顔でヘイゼルの足の甲をパンプスで踏み躙っていた。
「こわっ!」
「S気質女王様……素晴らしいぜ(*´д`*)ハァハァ」
キャストの少女が小声を上げる。若干一名興奮しているのも居るが、取り合えず無視しておこう。
「しょ……紹介する。彼女は『モリガン・ホプキンス』 見ての通り、キャストの専門医で、工学分野で博士号も取得している、その道の第一人者だ。ちなみに俺がガーディアンズ養成幼年学校に居た時に、研修医として務めていて世話になった人でもある」
「いろいろと世話を掛けさせてくれた物だよコイツは。本当にイロイロと……ね」
モリガンは最後に何故か含みのある、艶っぽい笑みを浮かべた。それを聞いたアリアのこめかみに青筋が浮かぶ。
「冗談は止めてくれ……冗談が冗談にならないのも居るから」
ヘイゼルはげんなりした表情でモリガンを制した。
彼女はヘイゼルの様子に満足したのか、一同を順に見渡し、キャストの少女に目を止める。見つめられた少女は居心地の悪そうに、そわそわしていた。
「で、この子かね? で昨日、電話で言ってた『診て』欲しいって子は……可愛い子じゃないか、どうしたんだい?」
「何て言うか……拾った」
「はぁ? 拾ったって、猫の子じゃあるまいし……説明が下手なのは相変わらずだな……詳しく話してみな」

モリガンに促され、ヘイゼルは此処に来た経緯を話した。

「―――と言う訳だ」
「なるほどねぇ……」
「話してて解ったのは、コイツに自分の事に関する記憶がまるっきり無い事、社会知識は残ってるにも関わらずだ」
そう、この少女がヘイゼルを部屋に連れ帰れた様に、日常生活に支障の無い知識は残っていたのだ。
「……実際、キャストが記憶喪失になる事などあるのか?」
ヘイゼルの問いに、暫し黙考した後、モリガンは語りだした。
「キャストが幾ら人工の生命体とは言え、その『心』の本質は人となんら変わりは無い。
『心』……脳の反応なんてのは只の化学反応だ。
キャストと人を分けるのは、それが『有機的』な反応か『無機的』な反応かってだけ。
異なっていても、似てはいる。
だから、キャストも人と同じ様に記憶喪失になる事はあるんだよ。
そのケースは幾つか報告がある、実際の範例を挙げるとだね……」
モリガンは壁際に並んでいる大型キャビネットからファイルを取り出すと、そこからメモリースティックを取り出し、机のパソコンにセットした。フォルダを選択しデータを展開すると、壁面にある大型モニターにデータが表示される。
「まず一つ、キャストの頭脳、『擬似無機脳』が損傷を受けてメモリーが破損した場合……」
モニターには頭部を損傷したキャストの画像が映っている。ちょっとしたグロ画像に、女性陣から「うわぁ……」と小さな悲鳴が起こった。
「次に製造段階の障害で、『擬似無機脳』に何らかの異常があった場合……」
変わって『擬似無機脳』を拡大した画像が映る。画像には『擬似無機脳』の一部が欠損している物や、変形している物があった。
「最後、これは諜報任務につくキャストにあるんだが、ウィルスを持ったデータを読み取った際に、そのウィルスに侵されて、人で言う『海馬』……記憶領域を侵食されるケース。キャストのメモリーを侵食するタイプのウィルスは、幾つか確認されてるけど、これは最新のアンチウィルスプログラムを更新していればまず問題無い筈だ……。
ヘイゼルの話しだと、この子の場合、自分に関する記憶が障害され、日常生活に不自由しない社会知識は、ある程度残っている……。この症状は人の『全生活史健忘』に近い物だね。だとすれば時間経過で治る……事が多い」
「じゃあ、私の記憶は戻るッスか?」
「……あ、ああ……まあ、そうだね」
顔を明るく輝かせた少女にモリガンは、曖昧な返事をする。
(―――人と同じ、ならばね)
安堵した少女に、何故かそれは言い辛かった。
「でもさあ、キャストは個人間でデータのやり取りも出来るでしょ? だったら記憶のデータを外部から読み取ってやる事が出来るんじゃないの?」
アリアが素朴な疑問を口にすると、モリガンは呆れた様に溜息をついて見せた。
「あんたは阿呆の子? 個人情報保護法……幾ら人工生命体とは言え、キャストの個人データを勝手に読み取るのは法律で禁止されてるだろ?」
「うっ……」
阿呆の子、呼ばわりされたアリアだったが、勝気な彼女らしくなく、何かを言いた気な顔をしつつも言葉を飲み込んでいた。本能的なモリガンへ恐れからかもしれない。
「でもまあ、個体識別データの照会位は問題ないね、それを調べてやるよ」
モリガンは机の上にある小さなキャビネットから、ペン状の器具を取り出し、キャストの少女を手招きで呼び寄せる。
「ハイ、じゃあちょっと片目見せて……」
何をされるのか不安そうな少女だったが、大人しくモリガンの指示に従った。モリガンは少女の左目の目蓋をこじ開けると、瞳に向かって器具をかざした。
固体毎に異なる網膜パターンを利用した網膜認証方法がある様に、キャストの瞳にも固体毎に違った固体識別のコードが記されている。
モリガンはペン状の器具で少女の網膜の隅に刻まれたバーコードを読み取ると、そのデータをガーディアンズ・ネットに転送し、机上のコンソールに指を走らせた。検索は数秒で完了した。
「照会完了……って、ん? これガーディアンズ発行のライセンスIDじゃないか……て事は……この子、あんた達の同僚だぞ」
『はい?』
四人の声が見事にハモる。
モリガンは机上のディスプレイを動かし画面を四人に見易い位置に移動させる。そこへ表示されていたデータを、ヘイゼルは無意識に読み上げていた。
「機動警護班所属……ユエル・プロト……」
データに付随したバストアップの写真、そこに写っているのは紛れも無く少女の姿だった。

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休日ッスよ!(゚∀゚)

今日は休日!

前回は小説を更新したので、今日はPA上げでもする事にしました。

現在PA上げを頑張ってるのがネタ担当ムチムチ担当のユエル・BB・ノンスタ

ちなみに正式名称はユエル・ビッグボディ・ノンスタンダード(規格外)(;´Д`)

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ヴィヴィアンもビックリの巨体です。

で個人的にPA上げは列車が良い感じだと思ってるので行ってきました!

ちなみに今、上げてるのは『イック・ヒック』

流石ネタ担当

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パノンも怪獣を見上げる気分です。

無数に湧き出すパノンを蹂躙!

パノン  「勝てる気がしねぇ!((;゚Д゚)ガクガクブルブル」

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デルセバンも蹴散らす無敵のスーパーボディ!

頑張れば今日中にLV21に出来そうッスね(゚∀゚)

そして倉庫をチェックしてたら、いつの間にか拾った基板があったので何となく合成。

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今更感が漂う微妙なラインナップ!('Д`)

夜には完成しそうです。

で、過去のSSを見てたらネタになりそうなのがあったので最後に……。

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カッ!

ユエル・BB  「やっぱ私って不可能を可能に……っ!」

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Phantasy Star Universe-L・O・V・E 【05】

ヘイゼルは、おぼつかない足取りで玄関へ向かう。途中、ジュノーが畳んでいた洗濯物を蹴飛ばしてしまい、ジュノーが小さな悲鳴を上げた。悪いとは思ったが今は構っている余裕は無い。
玄関先には壁に追い詰められて身を縮めている少女と、腰に手を当てて彼女を威嚇している、もう一人の少女……。
(アリア・イサリビ、何故ここに!?)
胸元に大きなリボンの付いたシフォンチェニック、フジ・フィジボトム、健康的な細身の脚にはオーバーニーソックスを身に付けたヒューマンの少女、『アリア・イサリビ』
ヘイゼルと良く行動を共にするガーディアンズの同僚である。
「ちょっとヘイゼル! 誰なのよ、この子は!?」
アリアは現れたヘイゼルに気付き、今度はこちらに詰め寄って来る。ユエルはアリアの剣幕に脅えていた。
一見、恋人の浮気現場に登場した本命との修羅場に見えなくも無い。だがしかし、ヘイゼルとアリアは交際をしている訳ではなかった。
「そ、そいつはだな……」
ヘイゼルは面倒な事になったと思いつつ、開け放たれた玄関のドアに目を向けると、其処に長身の青年が立っていて部屋の中を他人事の様に眺めていた。
オープンネックシャツ、黒白の縦縞ナッソー・ジャケット、濃紺のオールドデニム・ブルージーンズ・レプカ、ド派手な金髪リーゼント、鋭角に突き出たもみ上げ……。
ヘイゼルは部屋の前から立ち去ろうとした、その青年の後を追うと首に右腕を回し引き寄せた。
「貴様の仕業か、ビリー・G・フォーム!」
自称『俺がロカビリー』、アリアと同じく同僚の『ビリー・G・フォーム』である。
「修羅場はご遠慮なんだぜ……」
ビリーはヘイゼルとの目を合わせず、係わり合いになりたくないと言った表情でそっぽを向いている。
「発端が抜け抜けと言ってくれる! 何でアリアを連れて来た!?」
「お前が風邪で寝込んでるって話しをしたら、見舞いに行くって言い出してな。……女連れ込んでるなら、最初からそう言えよ……俺に嘘なんかつかなくたって良かったんだぜ?」
「連れ込んだんじゃねえっ!」
「ちょっと二人して何してるのよっ! ヘイゼルッ! この子は誰なのか説明してよっ!」
背後でアリアの金切り声がする。
「解った! 説明するから、とにかく話しを聞け!」
ヘイゼルは一喝し、その場を制した。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

部屋のリビングに場所を移しテーブルに着くと、ヘイゼルは昨日あった出来事を二人に説明し始めた。
記憶喪失のキャストとの出会い、風邪をこじらせてリニアトレインの中で意識を失った事、気絶したヘイゼルを少女が部屋まで連れ帰り看病してくれた事……。
「キャストが記憶喪失~? そんなの聞いた事ないわよ」
アリアはまだ胡散臭そうな表情で少女に疑わしげな目を向ける。
ヘイゼルも思っていたが、有機生命でなく人工的に創造されたキャストが記憶を失う事などあるのだろうか?
「だけど実際に、この子は記憶喪失なんだろ?」
これまで黙って聞いていたビリーが助け舟を出す。
「あんたは、この子の話しを信じるの?」
アリアは横目で隣に座るビリーを睨みつける。
「勿論、何故なら可愛い子は嘘をつかないんだぜ」
「……はぁ?」
アリアの顔が物語っている。『オマエは何を言っているんだ?』……と。
「そして、この子は可愛い……解る、な?」
「いや全然解んないし。てか何、あんた頭の中湧いてんの?」
「湧く! そう湧いているのは『愛』、つまりこれは恋の予感!」
二人の会話は微妙に成立していない気がするが、ビリーはお構いなしだ。
「大丈夫! 君は、このビリー・G・フォームが必ず助けよう、記憶を失った可愛い子猫ちゃ……がっ!?」
いきなり両手を取り少女に言い寄るビリー、少女は涙目になって小さな悲鳴を上げる。ヘイゼルは面倒くさそうにビリーの後頭部に拳を叩き込んだ。
「いいからテメエは少し黙れ、話しが進まねえ……どころか脱線して線路入れ違ってるだろ」
「でも、まあそう言う事なら、後は彼女を軍警察にでも預けて任せれば良いでしょ」
気を取り直したアリアの言葉に、ユエルは不安そうな表情を見せる。何故だかヘイゼルはこの顔に弱かった。
「助けられた義理もあるからな……できればコイツの身元を調べるのに力を貸してやりたい」
ヘイゼルの言葉に、ユエルは今度は安堵の顔を覗かせた。「お優しいですなぁ、ヘイゼルさんは……」と小声でアリアがムクれている。
「簡単に言うが、それこそ警察の仕事だろ? どうやって調べるんだぜ?」
後頭部を擦りながらビリーが訊ねると、ヘイゼルは暫し考えを巡らせ口を開いた。
「―――俺に一つ当てがある」

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

次回! 遂に判明する少女の正体!
ユエル    「私が……運命の戦士?」
グラールの命運を掛けた戦いが始まろうとしていた!

ビリー    「銀河の運命は……彼女が握っているんだぜ!」
絶望の嘆きが広がり、告死者(バンシー)が世界の終わりを謳う時……

アリア    「世界の終わりは終焉ではないわ……『無』……よ」
少女は定められた運命に挑む!

ユエル    「何も無くさせたりしない! 世界を終わらせたりしない!」
Phantasy Star Uni(略
最終回 【ガリガリ君 リッチ のプリン味が美味しかった件】

ユエル    「来週もまた見てねッス☆キラッ」
ヘイゼル  「……何だコレ?(;´Д`)」

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ショック! Σ(´Д`lll)

本日は、いつもの時間にオンして、たまには真面目にミッション行こう!

と考えてミッションを一周し、いつもの溜まり場へ行ったところ……

誰も居ません。

今日はカフェかな? と思ってパトカチェックするも、皆ミッション中のご様子です。

しかも皆、同じ場所に居ないッスか?(;´Д`)

これは変だ!? と思って、したらばをチェックしてみたら……今日イベントしてたッスね('Д`)

悔しかったのでネタになればと小説用の挿絵ならぬ挿画像撮ってきました。

【01】エピソードより

駅が間近に迫り、ふと顔を上げたヘイゼルの瞳に白い人影が映る。
灰色の街並みの中に純白の身体と目立つ薄紫色の髪が動きを止めた写真の様に静かに映っていた。

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虚しくなんかないッスよ! ヽ(`Д´)ノ

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Phantasy Star Universe-L・O・V・E 【04】

薄暗い室内に響く荒い呼吸。

耳の中に響く血流の鼓動。

震える銃口。

その下で無垢な顔のまま眠りにつく少女。

「……俺は……何をやっている……」
ヘイゼルは銃を下ろし、ナイトテーブルに戻すと、額に浮かんだ汗を拭い、再びベッドに倒れこむ。
時計を確認すると時刻はまだ深夜、街の明かりが大きな窓から入り込み、部屋を僅かに明るく染めている。
見知った部屋とベッドの感触。リニアライナーに乗り込んでからの記憶がハッキリしていないが、自分の部屋に戻って来れたらしい。
「久し振りに見たな……あの夢」
子供の頃に良くうなされた悪夢、見たのは何年ぶりだろう。
一人言ちたヘイゼルの手に触れる、ひんやりとした感触。目を向けるとそれは濡らしたタオルだった。跳ね起きた時に額から落ちたのか……。どうやら少女がつきっきりで看病していた様である。
「……キャストが……か」
自らを記憶喪失と語ったキャストの少女。正体不明の怪しさは有る。だが同時に感じる、この懐かしさは何だろう……?
ヘイゼルは複雑な思いのまま目を閉じる。熱のせいか二度目の眠りはすぐに訪れた。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

窓から差し込む日の眩しさでヘイゼルは目覚めた。閉じたカーテンの隙間から僅かに差し込んだ光が顔に掛かっている。
「……朝か……」
ヘイゼルの独り言を聞き取ったのか、寝室と隣室を仕切る壁から二人の少女が姿を覗かせた。
「気付いたみたいッスよ!」
一人は例のキャストの少女。彼女は連れ立つ、もう一人の少女に話しかける。
「そうみたいですね、良かったです~。……って、あ! カーテンの閉め方が半端でしたか。すみません、ヘイゼル様!」
もう一人は小柄なキャストの少女より更に小柄、身長は1メートルにも満たない、黒い衣服の童女。
ライセンスを持つガーディアンが所有する事を許され、個人のスケジュール管理から身の回りの世話、更には基板から武器・防具を作成し、ミッションではバディとして戦闘もこなす、パートナーマシナリーである。『ジュノー』と言うのが彼女の名前だ。
「ヘイゼル様、体のお加減は如何ですか?」
二人の少女がヘイゼルの側までやって来て、心配そうに顔を覗き込む。
「それなりだ……ところで……」
ヘイゼルがキャストの少女を見る視線に気付き、ジュノーが説明を始めた。
「昨日の夜、この方が意識の無いヘイゼル様を背負ってお帰りになられたのですよ」
「家の場所を聞いても、うわ言だし、駅からずっと負ぶってるから重いしで大変だったッスよ~」
何故か得意気に少女は胸を張った。
成る程、やはりヘイゼルを家まで運んだのは、この少女だったか。ヘイゼルは列車の中で意識を失った自分が、部屋に戻っている事に納得した。
「この方が、ご一緒で本当に良かったですね~、ヘイゼル様!」
「エヘヘ♪」
キャストとマシナリー……似た様な者同士、気が合ったのか二人は意気投合してるようだ。
「で、お前は疑いも無くコイツを部屋に入れたのか?」
ヘイゼルはジュノーに訊ねると、彼女は顔色を変えた。
「え、お友達かと思って部屋にお入れしたのですが……お知り合いじゃなかったんですか!?」
「つーか、昨日会ったばかりだ……全然知らん」
ジュノーは目を丸くし、警戒して少女から身を離す。
「不審者!? ど、どうしましょう。警察に通報しますか!?」
「ちょ! ジュノーちゃん、あんまりッスよ!? 私達、あんなに仲良くなれたじゃないッスか!」
「ええ、だから残念です……とっても!」
悲しい宿命を背負った(?)二人のやり取りにヘイゼルは小さく笑う。
「知り合いじゃないのは本当だが、助けられたのも事実だ……お前には借りが出来た。礼を言う」
「それじゃ警察へは?」
「必要ない。と言うか、この能天気な顔で何か悪い事出来そうに見えるか?」
少女とジュノーの二人は安心して顔を見合わせる。
「……でも言い方が、どこか上から目線ッスよね」
「ヘイゼル様はデフォルトで、ああですよ?」
「デフォルトッスか! ……じゃあ仕方ないッスね」
「ええ、諦めてます」
小声で小さく溜息をつく二人だったが、取り合えずヘイゼルは無視した。

服を寝巻きに着替えると、汗に濡れた肌着を選択する為に、少女とジュノーは脱衣室へ向かった。ガーディアンズ専用の小型フォトンウェーブ通信機、ビジフォンを確認すると、昨夜に着信があった事を確認する。着信の相手は悪友にして同僚のビリー・G・フォームからであった。たいした用事では無いのだろうが、ヘイゼルは一応連絡を取っておく事にした。数度の呼び出し音の後、ビリーが応答する。
『おう、俺だぜぇ! どうした今日は随分早起きじゃねえか、で昨夜は何してたんだぜ?』
ヘイゼルは風邪で倒れ寝ていた事を伝え、電話に出れなかった事を詫びる。
『別れた時は、そうは見えなかったがな……まあ、次のミッションまで体調を整えてくれれば良いぜ。アンチメイトでも飲んでゆっくり休んどけよ!』
「ああ、そうさせてもらう、じゃあまたな」
ヘイゼルは言葉少なく通信を終わらせた。
「ヘイゼル様? 病気なのですから電話も程々にしてお休みになって下さいね」
隣の部屋から咎める様なジュノーの声がする。
「解ってるって……」
母親の様な小うるささに肩を竦めると、ヘイゼルはベッドに潜り込む。隣の部屋からジュノー達が付けっ放しにしているテレビの音声が聞こえてきた。
『―――本日未明、ホルテスシティ リニアライナー駅周辺の路上に、駐車されていた乗用車の中から男性の遺体が発見されました。持っていた免許証から男性はシティ在住の「ハリス・ラブワード」さんではないかと見られ、軍警察は事件、事故の両面から捜査を始めております……』

どれ位、時間が経過した頃だろう。浅い眠りにまどろんでいるヘイゼルの耳に、部屋の呼び出しチャイムが飛び込んで来た。
「はーい……すみません。手が離せないので応対して貰って宜しいですか?」
「了解ッスよ~! 今、出ますッスね~!」
ヘイゼルは、まどろむ意識の中でジュノーと少女のやり取りを聞いていた。玄関に駆けて行く少女の足音がする。続いて部屋の自動ドアが開く音。
「いらっしゃいませッスよ~。どちら様ッスか?」
「―――あんたこそ……誰よ?」
不機嫌そうな女の声が応える。聞き覚えのあるソプラノの声……。
(……アリアッ!?)
ヘイゼルは布団を跳ね飛ばし飛び起きた。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

ユエル   「愛と欲望が渦巻く修羅場! ヘイゼルを殺したのは一体誰なのかッス!? (゚∀゚)」
ヘイゼル  「……え、死!? Σ(´Д`lll)」
ユエル   「次回! 【幻想探偵 プリティ・ユエル】! 第12話 『凶器はジャブロッガ』!」
ヘイゼル  「ミンチよりひでぇっ! Σ(´Д`lll)」 
ユエル   「来週も犯人に仕立てちゃうゾッス☆(´∇`)」
ヘイゼル  「冤罪かよっ! Σ(´Д`lll)」

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Phantasy Star Universe-L・O・V・E 【03】

ユエル   「三連休、皆どうだったかな―――ッス!(゚∀゚)」
ヘイゼル  「元気だな……お前はどうだったよ?」

ユエル   「私、私は……ヘヘヘ……疲れてそれどころじゃなかったッスよ……ヘヘヘ……」
ヘイゼル  「壊れた!? Σ(´Д`lll)」

ユエル   「でも今日の休みで回復! 小説も進んだし今夜はグラールに復帰ッスよ―――!」
ヘイゼル  「まぁ、来週も連休で疲れそうなんだけどね……」

ユエル   「未来の事は言うなッス!(#゚Д゚)」

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

その少女は雨に煙る景色の中、現実味の無い幽鬼の様に佇んでいた。幽鬼と人ではない表現を使ったが、それはあながち間違いでは無い。純白の衣服かと思われたそれは、複合素材で構成された外装、生機融合体『キャスト』が身に纏う外装パーツだった。
ヘイゼルは少女に歩み寄り、目前で足を止めたが、ヘイゼルの接近に気付かないかの様にうつむいたままの少女から反応は無い。
丁度ヘイゼルより頭一つ位身長、全体的に痩せた体躯、薄紫色をしたピッグテールの髪……幼さを残した外観年齢16~7歳の少女である。
「キャストが風邪をひかないのは解っているが……錆びたいのか?」
ヘイゼルは皮肉的な鼻笑いで、キャストによっては差別、侮辱的な言葉を掛ける。だが少女はアスファルトに目を落としたまま身動ぎもしない。少女の顔を下から覗き込むが、少女の緑色の瞳は地面など映していない様に生気が感じられなかった。
「おいおい、勘弁しろよ……死んでる……とかじゃねえだろうな……?」

―――唐突に砂場の様な場所ではしゃぐ童女の姿が脳裏に浮かぶ。

(何だ、今のは……!?)
ぼんやりと浮かんだ童女のイメージは、目の前の少女に似ていなくも無い。
(俺は……こいつに出会った事がある……?)

やにわに少女が顔を起こし、ヘイゼルは反射的に身構え後退った。人形の様に無表情な少女だが、深い樹海を映す湖面の様な青丹色の瞳が、朝焼けを浴びた様に萌黄色に変わっていく。その様子に柄にもなく見惚れていると、不意に少女の目蓋が瞬いた。ゆっくりと少女の瞳と表情に生気が戻っていく。
「再起動完了―――えと……おはようございまッス……」
「あ、あぁ……」
きょとんとした表情で挨拶をし出した少女に、ヘイゼルは間の抜けた反応を返す。
「……」
「……」
当たり前だが言葉は続かない、気まずい表情を浮かべる二人だが沈黙が耐えられなかったのか少女が先に口を開いた。
「……えと、あなたは誰ッスか?」
「……それは、俺のセリフなんだが」
「と言うか、此処は何処で……私は……誰だったッスか……ね?」
「はぁっ!?」
ヘイゼルは自分が面倒な地雷を踏んでしまった事を理解した。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

「そんな、酷いッスよ! 係わっちゃったんだから最後まで責任持って面倒見て欲しいッスよー!」
「俺の知った事か! 記憶が無い、何て知ってたら話し掛けなんてしなかったっつーの! お前みたいな面倒なのに係わるのは真っ平なんだよ!」
駅の改札口、突然嵐の様な騒がしさに行き交う人々は足を止め、何事かと騒動元に目を向ける。長身の青年が腰の部分に腕を絡めて必死にしがみ付くキャストの少女を引きずって歩きながら構内に入って来た。青年は少女を無理やり引き剥がそうとしている様だが、少女は意地でも離す気はないようである。他愛も無い痴話喧嘩と判断したのか、ある者は興味を無くし再び歩き出し、ある者は微笑ましく二人を見守っていた。
「見守んなよ! てーか薄情じゃね、都会人!?」
等と都会の冷たさに憤慨しつつもヘイゼルは宿舎へ向かう事は止めない。無人改札機に二人分の料金を無慈悲に取られながらプラットホームに辿り着く、既にホームには列車が停車いた。こちらの騒動に気付いたのか二人の下へキャストの駅員が近づいてきた。キャストの類に漏れず生真面目そうな駅員は二人に近づくと口を開く。
「ホルテスシティ第3居住区行きの列車は間も無く出発となります、ご乗車の方はお急ぎを……」
「目の付け所が違うだろっ! こいつを止めろよ駅員!」
「……見たところ犯罪的要素は見受けられないので問題ありません。ただし他のお客様の迷惑にはならない様にお願いします」
尚もヘイゼルにしがみ付く少女を示すが、駅員は飄々とにべも無い。
「いや、俺への迷惑は無視ですか―――っ!?」
する内に列車発車時刻を報せるのんびりした音楽が流れ始め、駅員は『乗るならお早めに』と目で合図を送ってくる。
「くっ……! 乗れば良いんだろ、乗れば!」
ヘイゼルは憤慨しつつも諦めて列車に乗り込む、駅員は列車の車掌に手信号で安全確認の合図を送ると列車はゆっくりと発進し加速を開始した。

客車に入り空いている四人掛けの座席を見掛けると、ヘイゼルは片側を占拠する様にどっかりと腰を掛ける。正直此処まで来るのもしんどい状況だった。此処に来てヘイゼルを開放したキャストの少女も、おどおどと遠慮がちにヘイゼルの向かいの座席に腰を下ろす。不機嫌そうに目を閉じているヘイゼルの顔を、少女は窺う様にチラチラと見つめていた。
「あの……迷惑だったッスか?」
「ああああぁぁったりま……え……」
ポソリと呟く少女の言葉に反応し、何を今更と怒気交じりに怒鳴りつけようと目を開けると、向かい側の少女は涙目になって小さな身体を竦めていた。
(キタネエだろ、そう言うのは!)
何故だかヘイゼルの方が罪悪感を感じ、思わず何も言えずに言葉を飲み込んだ。
(むしろ厄介者にまとわり憑かれた俺の方が泣きてえよ!)
ヘイゼルは心の中で悪態を付く。本来は係わり合いたくない事例なのだが、そうもいかない事情が今のヘイゼルにはあった。

暫くしてヘイゼルの様子がおかしい事に気付き、少女が尋ねてきた。
「あの……どうかしたッスか?」
「……見て解らないか?」
少女は疲れた様なヘイゼルの顔をまじまじと覗き込む、潤んだ瞳、荒い呼吸、熱っぽく赤く染まった顔を見て少女は判断した。
「まさか……私に欲情したッスか!?」
少女の身体を覆う外装パーツは腹部と背中が大きく覗き、スカート状のパーツの間からは健康的な太ももが露になっている露出が高いものだが、しかし……。
「その貧相な身体の何処に欲情する要素があると!? 風邪ひいたっぽいんだよ!」
「失礼な事を言われてる気がするッスよ!? ……って病気ッスか?」
「ああ……」
忌々しそうにヘイゼルは眉をしかめた。少女をあしらえ切れなかった理由がこれである。任務で野営が続き体力が低下していた所へ、シティに帰って来た安心感もあり緊張が解けて病状が一気に悪化したのだろう。冷えた身体をそのままに列車に乗り込んだのも悪かった。
「雨で身体を冷やしたのが悪かったんだろうが、どうしてここまで酷く……」
ふとヘイゼルは自分の太腿に視線を落とした。左太腿の部分を周回する二本の赤いシールドラインがある。赤いフォトンの輝きが示す様に耐熱、耐炎に優れた火属性のラインの特徴である。
「……これのせいじゃないッスかね?」
「……」
ヘイゼルは呆れて言葉を失った。火属性のシールドラインを装備していたせいで風邪を悪化させたとは、とてもガーディアンズ仲間には言えない笑い話だ。
笑い話ではあるが症状は笑い事ではなく、二駅も通過した頃には高熱で意識が朦朧とし始めた。
視界が歪み世界の輪郭が崩れ始める、目蓋が重い……。
「あれ……っと、しっか……てくだ……ッスよ!……」
異変に気付いた少女の声を遠くに聞きながら、情けない事にヘイゼルの意識は深い深淵に落ちていった。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

白く何も無い広大な空間に唯一人、少年は取り残された。
頼るも物はなく、重苦しい不安が少年の心を苛んでいた。
―――ヒソヒソと何処からか声が聞こえてくる。
途方に暮れる少年の近くに朧な輪郭の人影が不意に現れ、その数は次第に増えていく。
人影は辛うじて顔だけが窺い知る事ができる。老若男女問わず、それらは全てキャストの影であった。
―――ヒソヒソと何処からか声が聞こえてくる。
キャストの人影はユラユラと少年の周りで揺れながら何事かを呟いていた。
口元に裂けた様な笑みを浮かべる女性キャスト……ただ無表情な老キャスト……侮蔑の表情を浮かべる青年キャスト……様々な貌が少年を取り囲む。
だが、その一人として目線を少年に向けている者は居なかった。
―――ヒソヒソと何処からか声が聞こえてくる。
言い表しようの無い感情が襲ってくる。だがその感情の意味を理解してはいけない。感情に激しく抗い、何かを掴む為に手を伸ばし……。
「―――ッ!?」
ヘイゼルはキルトを撥ね飛ばし目を覚ます。薄暗い部屋、ベッドの脇に目を移すと、そこには床に敷いたマットレスの上で丸くなって眠っているキャストの少女の姿があった。
「あ……ぁぁぁっ!」
熱と急激な覚醒に混濁する意識のまま、ヘイゼルはナイトテーブルに置かれたハンドガンを掴み取ると少女の頭部に突きつけていた。

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Phantasy Star Universe-L・O・V・E 【02】

ド派手な金髪リーゼントに鋭角に突き出たもみ上げ、ロカビリーな服装の青年と、サラリとした黒髪を肩口まで伸ばした少女が二人連れ立って歩いている。一見恋人同士に見えなくも無いが少女の顔は何処か不機嫌そうだ。
「ヘイ、ガール! 俺とのデートじゃ不満だってのかぁい? アリィィィァア?」
「不満以外の何があるってのよ! てか、私の名前を変な風に延ばすのは止めてって言ってるでしょ! ビリー!」
ビリーと呼ばれた青年の軽薄そうな言葉とオーバーアクションにうんざりしながら、アリアと呼ばれた少女は応えた。
グラール太陽系第一惑星パルム ホルテスシティ東地区、リニアライナー駅の外側に隣接するショッピングモールのアーケード、通りを行く人種は様々だが圧倒的にヒューマンが多い。
二人は惑星間警護組織、通称『ガーディアンズ』 機動警護班に所属する、アリア・イサリビとビリー・G・フォームである。
彼等は惑星パルム出身ではない。両名ともガーディアンズが所有、自治をするスペースコロニー、『ガーディアンズ・コロニー』出身のヒューマンだ。
彼等はガーディアンズの任務で此処惑星パルムでの短期駐留任務に派遣されて来ているのだ。
「不満以外の何があるってのよ……ん?」
不満を漏らすアリアの顔に不意に水滴が落ちる、
「何よー、コレー! 雨降ってきちゃったじゃないっ! 折角の任務明けの休暇をどうしてくれんのよっ!」
「……それは俺のせいじゃないと思うんだぜ~」
アリアの筋違いな半切れにビリーは肩を竦める。
「まったく、雨には降られるし、あんたが一緒だし、ヘイゼルにデートは断られるし、ろくな事が無いわよ、もう最っ低!」
愚痴の間に飛び出した、この場に居ないもう一人の名前に、ふと思いつく事があった。
「……でも、そう言えばヘイゼルってば、パルムでの任務に乗り気じゃなかったわよね?」
「……ああ、あいつは昔、此処でイロイロとあったらしいからな……」
「あれ? ヘイゼルってパルム出身なんだっけ? 初耳だわ……。で、いろいろあったって具体的に何?」
「まあ……イロイロはイロイロ……だよ」
ビリーは声を少し落とし独り言の様に呟き空を仰ぎ見る。空は一面の濃い灰色、雨は暫く止みそうになかった。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

ホルテス・シティ東地区、ガーディアンズ支部に程近い公園がある。高い台にあり市街を一望できる公園のベンチに、その青年は腰掛けていた。
赤いシールドラインの入った、オールドデニム・レプリカのブルージーンズとレザージャンパー姿の青年は、降り始めた雨を避ける為、早足で公園を駆けて行く人々の姿等気にも留めず、睨みつける様な険しい視線で街を見下ろしていた。そこには人々が暮らす社会がある。
「公平と言う鋼の冷たさで『鋳造(cast)』された偽りの社会がな……」
惑星パルムはキャストが統治する惑星だが、その数は惑星総人口の5パーセントに過ぎず、人工の大半は彼等に支配されるヒューマンが占めている。だがキャストが統治する支配体制は、以外にも成功していた。キャストは合理主義出で管理する事に長けている、誰にでも公平な理想的な社会。その反面、キャストの中には他種族を劣等種と見なし見下すキャスト至上主義が広がっている。そんな理由からか青年はキャストを嫌っていた……いや、憎んでいるといっても過言ではない。
振り出した雨は徐々に雨足を増していた。不意に襲ってきた寒気に青年は大きくクシャミをする。
調子に乗りすぎたか……口元に苦笑いを浮かべ青年はベンチから立ち上がった。
「まあ……たまには……そんな気分の時もあるさ」
自嘲気味に呟くと、身を縮め公園を出る為に歩き出す。
ガーディアンズ機動警護班所属『ヘイゼル・ディーン』、それが彼の名前だ。

赴任中のガーディアンズが滞在する宿舎へ向かう為、リニアライナーの駅に向かってヘイゼルは歩いていた。
雨足は更に強くなり、濡れて貼り付いた服と髪が不快なのだが、足取りは重く何故か急ぐ気にはなれなかった。歩道に既に人の姿は無い。当たり前か、好き好んで雨に打たれたい人間などそうは居ない。
駅が間近に迫り、ふと顔を上げたヘイゼルの瞳に白い人影が映る。
灰色の街並みの中に純白の身体と目立つ薄紫色の髪が動きを止めた写真の様に静かに映っていた。

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Phantasy Star Universe-L・O・V・E 【01】

車中にワイパーの振動音が響いている。その音に雑じりフロントガラスを打つ雨音と荒い呼吸が私の耳に今は遠く微かに聞こえている。
重い目蓋を開きバックミラーを覗く、雨に歪んだ視界、それでも私の目は雨の中に佇む少女の姿だけはしっかりと捉えていた。
灰色の街並みの中に純白の身体と目立つ薄紫色の髪が動きを止めた写真の様に静かに写っている。
「私は間違っていたのだろうか……」
自らの半生を振り返り自問する。
何が間違っていたのか……。
何を間違えたのか……。
何処から間違っていたのか……。
あるのは絶望と後悔、だが最後の選択に間違いは無かったと、私はそう信じている。
「さようなら我が娘よ……願わくば次に君が目覚めた時には……幸福な未来が待っている事を……そうだ我が子の幸せを望まない親等いるものか……私は間違っては……いない……君は……私の娘なのだから……」
霞んでゆく少女に一人の若者が近づいて行く、願わくばその出会いが君にとって幸福な出会いである様に、ただそれだけを願って―――。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

Phantasy Star Universe-L・O・V・E

―――それは、戦火に彩られた愛の物語―――

ユエル   「あーあ、遂に始めちゃったッスね……やっちゃった以上、もう書き続けるしかないッスよ、コレ?」

ヘイゼル  「自分に発破かけたつもりらしいぞ?」

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ブログ始めまして

ユエル   「皆、元気かなー! PSU劇場始まるッスよ~!(゚∀゚)ノシ」
ヘイゼル  「また初心者、置いてきぼりかよ! てかキャラも世界も違えし!」
ユエル   「いつまでも過去に拘ってちゃ駄目ッスよ! 私達は明日を見て進まなきゃ!」
ヘイゼル  「拘らなさすぎだ! つーか拘れよ少しは! あっちは放棄状態じゃねえかっ! 放棄するのはミッションだけにしとけっ! (#゚Д゚).。oO(上手い事言ったオレ!)」
ユエル   「……と言う事で始まったッスよ、このブログ! この展開が初めてだって人も、何かどっかっで見た様な……って人もとりあえず宜しくッスよ~!」
ヘイゼル  「無視かよっ! 流石にWTは回避が高いなっ! いや関係ねーけど……。 そして、そんな奇特な奴ぁ居ねぇだろっ! Σ(´Д`lll)」
ユエル   「わかんないッスよ~? 同じネトゲだし、あっちをプレイしてた人が、たまたまコッチにも来てて見てくれるなんて事もあるかもッスよ? あるかもッスよ!?」
ヘイゼル  「……本気であると思ってるか?」
ユエル   「……ゴメン嘘ッスよ……('A`) PSUのプレイヤーはもう……」
ヘイゼル  「言い辛い事をハッキリ言うなっ! (#゚Д゚)」
ユエル   「そもそも何で今頃、ブログなんて始めるッスか! 時期外れも甚だしいッスよ!? 2年も遅いッス!(#゚Д゚)」
ヘイゼル  「切れんなよっ! 2年前じゃ毎日メンテ情報の報告ブログになっちまうじゃねえかっ! 公式かっ!」
ユエル   「ご理解とご協力をッス!」
ヘイゼル  「オレ達が謝るのかっ! Σ(´Д`lll)」

ユエル   「まあ、それは置いておいて……最初だと何して良いか解らないし、キャラもまだ定まってないグダグダ状態だし難しいッスね~」
ヘイゼル  「キャラがグダグダって言うな! (#゚Д゚)  とりあえず最初だし自己紹介でもしとくのが無難か?」
ユエル   「無難ッスね~(゚∀゚) ……つまんないけど……」
ヘイゼル  「つまんねとか言うな!」
ユエル   「じゃあ、まず私からッス! 一部のPSUプレイヤーはご存知、『ユエル・プロト』ッスよ~! 最強美少女にしてボケ担当!」

Psu20080811_145559_010

ユエル   「―――その姿は、まさにPSUに舞い降りた天使ッスね!(゚∀゚)」
ヘイゼル  「誰かPTから除外してる―――っ!?  Σ(´Д`lll)」

ユエル   「やだなぁ、パシリッスよ? (゚∀゚)」
ヘイゼル  「お世話になってる割に扱い酷くねっ!? Σ(´Д`lll)」
ユエル   「そして私のパートナーにして同居人、ヘイゼル・ディーン!」

Cocolog_oekaki_2008_09_09_21_02

ヘイゼル  「俺だけ落書きかよっ! Σ(´Д`lll) 」
ユエル   「て言うか、キャラ自体作ってないみたいッスよ?(゚∀゚)」
ヘイゼル  「何の為の俺だよっ! (#゚Д゚)」

ユエル   「さあ? (゚∀゚) ともかく! この二人がメインでブログを展開していくつもりッスので、宜しくお願いしまッスよ~!」
ヘイゼル  「納得いかね―――っ! (#゚Д゚)」
ユエル   「ご理解とご協力をッス! (゚∀゚)」
ヘイゼル  「それはもう良いっ! (#゚Д゚)」

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