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2008年11月の投稿

Phantasy Star Universe-L・O・V・E 【2-05】

ユエル    「祝MAG+!ヽ(`Д´)ノ」
ヘイゼル   「じゃあ書いてないでやれよ!? Σ(´Д`lll)」
ユエル    「今日だけ、今日だけッスよ。折角PAも上がりやすくなってるッスから、明日からはPA上げ頑張らないとッスよ!(゚∀゚)」
ヘイゼル   「そうか…まあ、今度はボス前で仲間を置いていかないようにしろよ」
ユエル    「何故それを知ってるッスか!? Σ(´Д`lll) …って、まあ計算だったッスけどね(・∀・)」
ヘイゼル   「確信犯だったのかよ Σ(´Д`lll)」

※嘘です。本当に間違ったッスよ。本当ッスよ?(゚∀゚)ニヤニヤ

-------- 再開 ---------

【Cafe du Caseal】 Scene-04

GRM本社前のオープンカフェ、そこは通称『キャス子カフェ』と呼ばれている。
そこへ向かう道すがら、ヘイゼルは自問自答を繰り返す。
『お前がキャストに持っている本当の感情はな……憎悪や怒りじゃない……恐怖なんだよ』
ヘイゼルの脳裏に聳え立つキャストの群れの中、一人残される悪夢がフラッシュバックした。
感情の無い冷たい機械の眼がヘイゼルを下ろしている。
(違う! 俺は奴等を恐れてなどいない!)
ヘイゼルは、その感情を必死に否定した。
『憎悪や怒りは、その『恐怖』から目を逸らす為に、お前自身の心が装った偽りの感情だ……』
(黙れ!)
『……では、彼女も憎んでいると?』
白い外装に紫色の髪、萌黄色の瞳をした少女の姿が浮かぶ。
ユエル……。
彼女の頭部に衝動的に銃を向けた事を……蒼暗い闇の中で彼女の頬に手を伸ばした事を思い出す。
(俺が……あいつを……憎む? あいつも? あいつの何を?)
キャストを憎むという事は、ユエルも憎むという事だ。
だが、その答えは出せなかった。
『もう許してやったらどうだ? 自分自身を……』
(俺が……俺の何を許せと?)
『それは解っている筈……』
心の奥で何かが囁いた。
(何を!? 親父の死か、それとも母さんの死か!? だったら、それこそ俺のせいじゃない!)
『本当にそうか?』
問い掛ける声がする。
淀みのように粘つく陰鬱な声が……。
(俺は……俺は……!)
繰り返される自問と自答は、答えの出ない思考の袋小路。
求める答えは、何人からも得られる事は無い。
寄る辺無き迷いの中、逡巡し救いを求めたヘイゼルの目の前に、白い少女の姿が浮かんだ。
「ヘイゼルさん……!」
紫の髪と萌黄色の瞳をした少女は、顔を輝かせてヘイゼルの名を呼んでいる。
その澄んだ声は……現実?
ヘイゼルは我に返った。
GRM社前の大通り、キャス子カフェのあるオープンカフェで、大勢の女性キャストとその仲間達が集まっている。
テーブルで談笑していたユエルは、ヘイゼルの姿に気付き椅子から立ち上がると、こちらに手を振っていた。
ヘイゼルはいつの間にか、此処へ辿り着いていたらしい。
「あ、あの人……」
「本当に戻って来たな」
カフェに集まるキャスト達が小声で交わす会話がヘイゼルの耳に届く。
彼女達の視線は、何故かヘイゼルに向けられていた。
その姿が、いつか見た悪夢の光景と重なる。
ヘイゼルは彼女達の視線に一瞬怯んだ。
『―――お前がキャストに持っている本当の感情はな……恐怖なんだよ』
(黙れ!)
ヘイゼルは頭の中に浮かぶ、モリガンの言葉を借りた陰鬱な声を否定していた。
「ほれ見た事か、取り越し苦労じゃったろう?」
「うん!」
ヘイゼルが去ってから数時間後、むっちりキャストの言葉通り、例の怪しいサングラス姿のまま、彼はユエルを迎えにやって来た。
嬉しそうなユエルとむっちりキャストのやり取りに、カフェの間近までやって来ていたヘイゼルは眉を顰めた。
ユエルがヘイゼルの元に小走りで駆け寄って来る。
「御仁、気にするでないぞ。では、さらばじゃユエル。またいつでも好きな時に寄ると良いぞ」
「私達はいつでも貴女を歓迎するからね」
「また来いよ」
「またねー!」
黄色の外装パーツに緑色の髪をポニーテールにまとめたキャスト。小柄な身体に砂色の髪、円い眼鏡を掛けたキャスト……。
沢山の仲間達に見送られ、ヘイゼル達はカフェを後にした。
ユエルは名残惜しそうに何度も振り返り、彼女達に手を振っている。
「……楽しかったのか?」
その様子にヘイゼルが問うと、ユエルは「うん!」と大きく頷いた。

『ユエルの記憶を取り戻す鍵となる刺激は、人との触れ合いの中から得られる……』

モリガンはキャス子カフェを紹介する時、そんな事を言っていた。
もし、ユエルの記憶を取り戻す為に必要なら、再びあの場所に彼女を連れて行くのも良いだろう。
その方がユエルも喜ぶ。
「……俺に遠慮する事は無い。いつでもあそこへ行って構わんからな」
ユエルはヘイゼルの言葉に一瞬驚いたが、言葉の意味を理解すると飛び上がって歓声を上げ、大袈裟に喜んでいた。
ヘイゼルは軽やかな足取りで、前を行くユエルの姿を見つめる。
『その怒りが……憎しみが……偽りの物で無いと言うならば……』
また声がする。淀みのように粘つく陰鬱な声が……。
(憎むのか、この娘も……?)
いつか、その答えを出さなければならない日が来るのだろうか……。
ヘイゼルは思考を振り払うように頭を振った。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

数日後……。
「ユエル? ユエルー! 居ないのか……ったく……」
部屋にユエルの姿が見えない事が気に掛かり、ヘイゼルは彼女を探していた。
リビングを見渡していると、脱衣室からジュノーがひょっこりと顔を覗かせる。
「あ、ヘイゼル様。ユエルさんでしたら街まで出掛けましたよ?」
「……また、あそこか」
ジュノーの言葉に、ヘイゼルは眉根を寄せ小さく舌打ちする。
キャス子カフェ……ここ数日、ユエルはそこへ足繁く通っていた。余程、あそこが気に入ったとみえる。
「まあ、騒がしくなくなったのは良い事なんだがな……」
ヘイゼルは言葉の割には不機嫌な表情で乱暴にソファーに腰掛けた。
その様子を見てジュノーが小さく呟く。
「ヘイゼル様って本当にアレですよねー」
「……アレとは何だ?」
はっきりしない物言いのジュノーを、ヘイゼルは横目で睨むが、
「……言ったら怒るから言いませんよ」
ジュノーはニコニコした表情で悪びれもせず答える。
(コイツは本当に意地が悪い……)
ヘイゼルは苦々しく顔をしかめた。

《次回!【Assault of the Diragan】に続く》

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Phantasy Star Universe-L・O・V・E 【2-04】

ユエル    「DSiを買ったッスよ(゚∀゚)」
ヘイゼル   「唐突だな Σ(´Д`lll)」
ユエル    「12月に発売される『PSゼロ』に備えてッスよ!(゚∀゚)」
ヘイゼル   「宣伝かよ! 何、キミはSEGA回し者なの!? Σ(´Д`lll)」
ユエル    「良いじゃないッスか、待望のPS最新作ッスよ?(゚∀゚)」
ヘイゼル   「ここで話すべき事じゃない気もするが、ギリギリセーフとしておいてやろう…(゚Д゚;)」
ユエル    「でも、大手の電気屋が売り切れで焦ったッスよ。皆の話では結構余ってる雰囲気だったから油断してたッス…」
ヘイゼル   「どんだけ売れるんだ…あれ(゚Д゚;)」
ユエル    「12月になっちゃうと年末商戦に巻き込まれて、更に品薄になりそうだから、早めにゲッツ! これでPSゼロの準備は整ったッス!(゚∀゚)」
ヘイゼル   「で、何かゲームは買ってきたのか?」
ユエル    「ドラキュラの新作をパケ買いしたッスよ。でも、コレ最初からゲーム入ってたッスよ?」
ヘイゼル   「(゚Д゚ )ハァ?」
ユエル    「ドンキーコングみたいッス。本体色は本当は黒が欲しかったッスけど、人気みたいで品切れ中だったから、色は橙色で我慢するッス~(゚∀゚)」
ヘイゼル   「それ、DSi違うから! Σ(´Д`lll)」

※一部フィクションです。ちゃんとDSi買ったッスよ(゚∀゚)

-------- ここまで読んだ ---------

【Cafe du Caseal】 Scene-03

午後の回診時間まで時間がある。簡単にランチも済ませた。優雅に食後のコーヒータイムを楽しもうと、サイホンをセットしコーヒーを煮出す。手元無沙汰の合間に、ポケットから煙草を取り出すと火を点け、メンソールの香りを愉しんでいると、内線のコール音が部屋に響いた。
「あ、モリガン先生、お客様がお見えです」
受話器を取ると、看護士がモリガンに告げた。
「今、そちらにお通ししました。……いつものの恋人ですよ」
「キャー」と、看護士達の賑やかな黄色い歓声が受話器の向こうから聞こえてきた。受話器の向こうの雰囲気で、概ね誰が訪ねて来たかをモリガンは理解した。
「馬鹿馬鹿しい……あの男がそんな対象に見えるか」
呆れた口調で内線を切る、と同時に部屋の自動扉が開いた。
「やれやれ……最近、お前が通うようになったお陰で、看護士から有らぬ疑いを……って、うぉっ!?」
部屋に入って来ていた怪しいサングラス姿の男を見て、モリガンは柄にも無い声を上げて驚いた。
「何を、そんなに驚いて……ああ、サングラスを掛けっ放しだったか」
ヘイゼルは自分がサングラスを掛けたままだった事に気付いた。
「どうりで廊下で擦れ違う奴らが俺を不審な目で見ると思った……」
「当たり前だろう、院内ではわきまえろ」
動揺を静める為か、モリガンはコホンと小さく咳払いをした。
「まあ、それは良い。私としては、お前を呼ぶ手間が省けて助かった」
「?」
訝るヘイゼルに、モリガンは何かのファイルを手渡す。
「知り合いのつてで調べて貰ったデータだ」
モリガンは事も無げに言うが、ファイルは相当な厚さである。これを見るだけで、まとめた人物の苦労が窺える。
その苦労は理解出来るが、これだけの量の資料をチェックする気力は、ヘイゼルには無かった。パラパラとページを捲り、大まかに目を通す。
(GRM社製法撃デバイスのリコール対象製品リスト? ……こっちは非公式の故障報告記録か……だが、何故こんな物を俺に?)
ヘイゼルがファイルに目を通している間に、沸きあがったコーヒーを二人分のカップに注ぐと、モリガンはその内の一つをヘイゼルの傍の机の上に置き、もう一つの中身を自分の口に運ぶ。
「先日のミッションで、ユエルが使用していた法撃デバイスの暴発が気になってな。調べていたんだ」
「こんな物を見せられたところで解らんぞ? 勿体振ってないで何を言いたいのかを教えてくれ」
ヘイゼルはファイルを机に放り投げると、コーヒーカップを手に取った。
「……結果として今回と同じケースで出されたリコールは無かった。非公式な故障報告も類似した事例は無い」
「初めてのケースの事故だったと言う事か?」
ヘイゼルはカップを口に運ぶ、コーヒーの香ばしい芳香が鼻腔に広がった。
「ああ、だがこれが法撃デバイスの欠陥であったとは言い切れんのだ」
「?」
「フォトン・ウェポン(フォトンを利用した武器)に関しては専門分野じゃなかったのでな、今回調べて始めて解ったんだが、法撃デバイスの出力部品の一つ、フォトンスフィアは改造による強化を考慮し、通常三倍以上の法撃出力に耐えられるよう設計されているのだ。……だが、今回預かったサンプルのフォトンスフィアは、出力に耐え切れず焼き切れていたのだよ」
ヘイゼルはレリクスで起こった、あの暴走事故を思い返していた。
つまり、フォトンスフィアに想定以上の負荷が掛かった為に暴走したと……?
「……と言う事は、フォトンリアクターの方にでも欠陥があったのか?」
フォトンリアクターが何らかの異常により、フォトンスフィアが耐えられる異常のフォトンエネルギーを出力してしまったと言う事なのか。
だが、ヘイゼルの推測をモリガンは首を振って否定した。
「フォトンリアクターにも異常は無かった。考えられるのは外部から、膨大な法撃出力がフォトン・スフィアに流れ込んだ可能性だ……」
「外部から……とは?」
ヘイゼルは唾を飲み込んだ。その音が異常に大きく感じる。
「それは……解らんよ……」
モリガンはあっさりと降参した。
沈黙が二人の間に流れる。
では、あの暴走事故の原因は何だったのか……。
ヘイゼルの脳裏に一瞬、ユエルの面影が過ぎる。
(……いや、まさか……な……)
ヘイゼルは湧き上がった疑念を否定した……強引に……。
異常なほど口の中に渇きを感じ、ヘイゼルは堪らずコーヒーを飲み干していた。

沈黙を先に破ったのは、モリガンの一言だった。
「そう言えば、今日はどうした? 一昨日来たばかりだったろう」
「ああ……キャス子カフェに行って来たよ」
ヘイゼルは空になったカップを机に置いた。モリガンがジェスチャーで、お代わりが要るか訊ねるが、ヘイゼルは首を振って断った。
「そうか……お前にしては動きが早かったじゃないか。で、どうだった?」
「別に……」
ぶっきらぼうなヘイゼルの物言いに、モリガン眉を顰めた。
そう言えば、今日はユエルが一緒じゃないのだろうか?
「ユエルは……彼女はどうした?」
「あのカフェに居るよ」
「一人で置いて来たのか?」
咎める様な口調でモリガンが言う。
「さっきのサングラス……あれはキャスト達と直接視線を合せないようにする為か?」
ヘイゼルは無言のまま答えない。モリガンは溜息を付いた。
「そうか……変わっていないな、キャスト嫌い。……お前がユエルを連れて来た時は、それが治った物だとばかり思っていたのだがな……。それほど憎いのか、キャストが?」
ヘイゼルは相変わらず、だんまりを決め込んでいる。
「私は、お前を十二歳の頃から知っている。お前の過去も含めて全て……な。お前がキャストに抱いている感情は怒りや憎悪じゃない。自分自信気付いていないようだから、この際言っておいてやる。お前がキャストに持っている本当の感情はな……『恐怖』なんだよ。憎悪や怒りは、その『恐怖』から目を逸らす為に、お前自身の心が装った偽りの感情だ。」
ヘイゼルは依然として何も語らないが、モリガンは彼の瞳が一瞬、動揺に揺れた事に気付いた。
「ヘイゼル……もう許してやったらどうだ?」
許す……何を許そうと言うのか。
沈黙を破り、ヘイゼルが重い口を開いた。
「……キャストをか?」
モリガンが憐れむような瞳をヘイゼルに向ける。
「違う……自分自身をだ」

《続く》

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Phantasy Star Universe-L・O・V・E 【2-03】

【Cafe du Caseal】 Scene-02

二日前―――。
ユエルの経過観察を報告する為に、モリガンの所に立ち寄った時の事である。
「そう言えば、ユエルは普段何をしているんだ?」
ユエルの体調に変わりが無い事を確認したモリガンは、ふと普段のユエルの生活が気になり問う。
「部屋に居るが?」
ヘイゼルの答えは相変わらずにべも無い、モリガンは諦めたように溜息を吐いた。
「部屋に居るって……表にも出ず、ずっとか?」
「ああ」
ヘイゼルが頷くと、モリガンは大袈裟に顔を伏せた。
「少女監禁か……お前にそんな特殊な趣味があったとは……お前に彼女を預けたのは間違いだったか」
「いや、待てッ! 家を出ないのはアイツの勝手だ! 俺が何かしてる訳じゃねえぞッ!?」
ヘイゼルが否定するように、ユエルは一日の殆どをジュノーと共に家事をして過ごしている。自身の都合で外出する事は皆無と言って良かった。
そんな彼の必死の弁明を聞いて、モリガンはニヤニヤと笑みを浮かべている。ヘイゼルは感付いた。
(クソッ、また担がれたか!)
「まあ、冗談はさて置いて……だ。本気で記憶を取り戻したいなら、外に出て色んな経験をして、刺激を受けた方が良いぞ。その刺激が彼女の記憶を取り戻す鍵となるかもしれんのだから。そこでだ……!」
モリガンは机にあったメモ帳に何やら走り書きをし、ヘイゼルに手渡した。受け取ったヘイゼルがメモに目を向ける。何処かの場所が記されていた。
「これは?」
「ホルテスシティ西地区04番街 GRM本社前……そこに、キャスト至上主義を嫌う、親ヒト派の女性キャスト達と、その仲間が集うカフェがある。ユエルもキャストだ。快く受け入れて貰えるだろう。行ってみると良い」
モリガンの説明に、ヘイゼルは一瞬眉を顰めた。
「キャストの……」
「ああ、誰が言い出したかは知らないが、そのカフェは通称、『キャス子カフェ』と言われている―――」

(これが、モリガンの言っていたキャス子カフェ……まさか本当に在るとは……な)
ヘイゼルはモリガンとの会話を思い出していた。
ユエルの周りに群がったキャストの女性達は、親しげに彼女に話し掛けている。
「私達の多くは現役のガーディアンズよ。ここは主に情報交換や、ミッションの同行者を募るのに使われているの」
薄い緑色のパーツと機械眼(マシン・アイ)のキャストが言うと、
「まあ、それだけじゃない。暇な時にフラッと立ち寄って時間を潰したりもできる」
カラフルな色彩が多いキャストの中では地味な配色で、蒼白い肌の女性が続く。
「利用の目的は人それぞれ。自分の好きな時に来て、好きなように過ごすと良いと思うわ」
最後にそう言った女性キャストは、カジノの女性店員を模したパーツを身に付けた、キャストらしく無い姿をしていた。
「私も……ここに来て構わないッスか?」
彼女達の言葉を受け、ユエルが遠慮がちに訊ねる。
「ああ、キャスト至上主義者で無いのならば大歓迎じゃ……あの思想は何の得にもならん」
例のむっちりした女性キャストの言葉を受け、ユエルの顔が好奇心に輝く。
元々、彼女は好奇心旺盛な方だ。外出を控えていたのは、ヘイゼルに気を使っていたからなのだろう。
「……あの、一つ聞いて良いッスか?」
ユエルが恐る恐る、むっちりキャストに質問する。
「何じゃ、答えられる限りの事なら答えてやるぞ?」
「見た目(外観年齢)は私と変わらないみたいッスけど、お年寄り口調ッスよね? ……本当は何歳ッスか?」
キャストには人間で言う幼年期が無い。一般的に経年と共にボディの交換が推奨されているが、見た目での年齢は解り辛いのだ。
むっちりキャストは、「ふぅ」と溜息を吐いた。
「いきなり女性に歳を聞くとは失礼な子じゃのう」
「す、すいませんッスよ!」
ユエルは慌てて謝るが、むっちりキャストは気にした風も無く彼女の質問に答えた。
「ワシの年齢は十七歳じゃ」
「……去年も、その歳じゃなかったか?」
「と言うか、一昨年もその歳だったぞ」
彼女の答えに白いボディに単眼(モノアイ)、機械面(マシンフェイス)の男性キャストと、煙突状の頭部パーツを持つ男性キャストが揃って突っ込みを入れる。
「ワシはエターナル・十七歳じゃからのう」
むっちりキャストは動揺した素振りも見せず、しらっと答えた。
「ぷほほ」
「どわははははは」
集う者達から笑いが起こる。釣られたのかユエルも笑っていた。
(もう、良いだろう……)
険しい表情で立ち去ろうと仕掛けたヘイゼルの足を、むっちりキャストの言葉が止めた。
「で、こっちの旦那さんは? あんたの連れかね?」
ユエルが「私の事ッスか?」と言いたげに自分を指差している。
「だれが、コイツの旦那か! 俺は只の保護者だ!」
ヘイゼルが足を止めて突っ込むと、一瞬キョトンとした表情を浮かべた、むっちりキャストの顔が、直ぐにニヤリとした笑みに変わった。
「そう言った意味での『旦那』じゃ、無かったんだがのう」
ヘイゼルはハッとした。
自分の勇み足だったか!? ヘイゼルの頬が紅潮する。
「どうやらお前さんは、そそっかしい御仁のようじゃ。だが気に入った、これを渡しておこう」
ムッチリした女性キャストはヘイゼルにパートナーカードを手渡して来た。気は進まなかったが、ガーディアンズの礼儀に習い、ヘイゼルもパートナーカードを送り返す。
「悪いが……暫くコイツの面倒を頼む」
カードの交換を終えると、ヘイゼルはぶっきらぼうに言い残し、カフェから立ち去ろうとする。
「ヘ、ヘイゼルさん!?」
置いて行かれそうになったユエルが慌てて後を追おうとするのを、ヘイゼルは止めた。
「お前は此処に居ろ……。後で迎えに来る」
ヘイゼルはそう言い残すと、戸惑うユエルを残し足早に去って行ってしまった。
それを見送った、薄い金髪で長身のキャストが呆れる。
「愛想の無い男ね……」
「で、貴女は彼とどんな関係なの?」
背中まである髪と、ロングスカート状のパーツが特徴で、ユエルと同じ位の背格好の少女型キャストが、興味深気な表情を向けて来る。
「あ、その……」
ユエルはたどたどしくだが、自分が記憶喪失である事、故あってヘイゼルの元で世話になっている事を説明した。
そして以前、モリガンの所で盗み聞いてしまった彼の言葉……ヘイゼルがキャストを嫌っているらしい事も……。
先程のヘイゼルの素っ気無い態度も、それが理由だからかもしれない。
「……あの人、まさか『ヒューマン原理主義者』とか?」
「げっ! キャスト至上主義者より立悪じゃない」
ユエルの説明を受けた女性キャスト達の間にざわめきが起こる。
『ヒューマン原理主義』とは、一部のヒューマンの間に広がる過激思想で、ヒューマン以外の他種族を根絶やしにすると言う、グラールでも最も危険な主義の一つである。
「ち、違うッスよ! ヘイゼルさんはそんな危険な人じゃないッスよ!」
ユエルは慌ててそれを否定した。
ヘイゼルがキャストである自分に、どんな感情を持っているかは解らない。
疎ましく思われているかも、あるいは迷惑に思われているかもしれない。
でも……レリクスで体調を崩した時、心配して抱き上げてくれた……。
優しく頭に手を載せて微笑んでくれた……。
危機の時に身を挺して庇ってくれた……。
憎まれているとは思いたくない。
「じゃあ、厄介払いに此処に捨てられたとか?」
「!?」
眼鏡を掛けたクールビューティーな風体の女性キャストの言葉に、ユエルの表情が青ざめる。
「ちょっと、変な事言って、この子の不安煽るのやめなさいよ」
緑色で全身を構成した女性キャストが、眼鏡のキャストをたしなめた。
「いや、その心配は無いじゃろう」
ぽっちゃりキャストが一人ほくそ笑む。
「本当に嫌キャスト家ならば、ワシとのパトカ交換にも応じまいよ……。理由はどうあれ、筋の通った御仁じゃろう。気を揉む事もあるまい」
むっちりキャストは力付けるように、ユエルの肩を叩いた。
「気に病まずとも御仁の言った通り、その内迎えに来るじゃろう。それまでは新しい仲間の歓迎会とでもいこうじゃないか……どうかね?」
『賛成―――!』
むっちりキャストの提案に女性キャストと、キャス子カフェの仲間達が一斉に賛同し、即席でユエルの歓迎会が始まる事になった。
ユエルはその申し出をありがたく受け取ったが、ヘイゼルの事が気に掛かり、彼が去って行った方角へ何度も何度も目を向けていた。

-------- ここまで読んだ ---------

ヘイゼル   「しかし何だな……本編のお前と此処のお前がまるで違うのは何故なんだぜ?」
ユエル    「なんだとッス!(#゚Д゚) それを言ったらヘイゼルさんだって、DQN度が薄れて、キャラまで薄くなってるじゃないッスか!」
ヘイゼル   「なんだと!(#゚Д゚) 」
ユエル    「……まあ、それはさておき。今回は日頃お世話になっているカフェの皆さんに、友情出演して貰っていますッスよ。勿論ノーギャラで(゚∀゚)」
ヘイゼル   「俺は実際には会ったことないんだけどな……(;´Д`)」
ユエル    「何言ってるッスか。会えるも何も、ヘイゼルさんはオリジナルファッションだからって理由で、キャラすら作ってもらえてないじゃないッスか(゚∀゚)」
ヘイゼル   「 Σ(´Д`lll) せめてPSPoでくらい出番くれよ!ヽ(`Д´)ノ」
ユエル    「あっちも私が大活躍しちゃったし……ここは新作のPSゼロで我慢してくれないッスかね?
ヘイゼル   「それは微妙に嬉しくNEEEEEEE―――!」
ユエル    「まあ冗談ッスよ(゚∀゚)」
ヘイゼル   「 工エエェェ(´д`)ェェエエ工工」

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Phantasy Star Universe-L・O・V・E 【2-02】

【Cafe du Caseal】 Scene-01

その日、ヘイゼルはユエルを伴って街へ出掛けていた。
リニアトレインのホームを出ると、ヘイゼルは改札から左手に曲がり西口の方角へ歩き出す。
てっきり、ガーディアンズ庁舎へ行く物と思っていたユエルは、不思議そうに訊ねた。
「あれ、モリガン先生の所に行くんじゃなかったッスか?」
「いや、今日は別件だ……」
言葉少なく告げ、ヘイゼルは西側の出口から表へ出る。不思議に思いつつもユエルはヘイゼルの後を追った。
ホルテスシティ西地区04番街、そこは商業地域でありパルム最大の商業メーカー、GRM本社のお膝下でもある。
キャストのパーツショップや、合成用素材を販売する店が立ち並ぶ大通りの先には、代表的なGRM本社の巨大なビルディングがそびえている。
その威容に圧倒され、「うわぁ……」と感嘆を漏らすユエルの脇で、ヘイゼルはポケットからサングラスを取り出した。
目線を隠すほど、濃いサングラスを掛けたヘイゼルをユエルは不審に思う。
彼がサングラスを掛けた姿など、今まで見た事が無かった。一体、どのような心境の変化でサングラスを掛ける気になったのだろう?
ヘイゼルはGRM本社の方角へ向かって歩いていた。
GRM社の左手には同盟軍本部へ向かうゲートがあり、その手前にオープンカフェらしい物があった。
遠巻きに見るカフェは賑わっており人で溢れている。
賑わうカフェに居るのは殆どが女性キャストであった。
パルム総人口に占めるキャストの割合は五%である。それを考えると、このカフェのキャスト占有率は異常であった。
「あ! そんな、良いですって私が運びますから!」
「私達、常連に気なんか使わないで~、自分達で適当にやるから良いわよ」
メイド服姿の店員と、女性キャストのやりとりから見ると、彼女達は店員ではなく客のようである。
二人がそのカフェまで差し掛かった時、ヘイゼルが不意に足を止めた。釣られてユエルも足を止める。
ユエルはふと、入り口近くの座席に腰を掛けていた、小柄でぽっちゃりした女性キャストと目が合った。
「んむ? 見ない顔じゃな……いらっしゃい、まあゆっくりして行くが良いぞ」
「は、はいッス~」
「あら、ご新規さん?」
「可愛い! ……胸は無いけど」
「よーし! 配っとこ、配っとこ!」
女性キャスト達が一斉にユエルの周りに群がり、いきなりガーディアンズのパートナーカードの交換が始まった。
「ひ~っ!」
次々と飛び交う、パトカの山にユエルは目を回している。
「あ、有り難うございましたッスよ……あの……それで、此処は何の集まりッスかね?」
「む? 知らんで来たのか?」
「は、はあッス……」
「ならば説明せねばな。ここは、そう『キャス子カフェ』じゃ!」
「キャス子カフェ……ッスか?」
ユエルが首を傾げる。
「キャス子カフェ……まさか本当にあるとはな……」
その隣で、ヘイゼルが小声で呟いていた。

-------- ここまで読んだ ---------

ヘイゼル   「あれ? 今回短くね?(;´Д`)」
ユエル    「細かく区切って、更新速度と読み易さを上げるみたいッスよ(゚∀゚)」
ヘイゼル   「ははは! そうか、俺はまた完成しなかっただけなのかと思ったぞ!」
ユエル    「あははは! まさかそんな事ないッスよ―――!(゚∀゚;)」
ヘイゼル   「……」
ユエル    「……」
ヘイゼル   「wwwwwwwwwwwwwm9(^Д^)」
ユエル    「草生やすなッスよ!(#゚Д゚) 」

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Phantasy Star Universe-L・O・V・E 【2-01】

【ユエルの居る情景】

レリクス・ミッションから二週間―――。
ヘイゼルはユエルと過ごす、騒がしい日常にも慣れてきていた。
人の順応能力とは侮れない物だ。
そんな時、不意にヘイゼルの部屋をビリーが訪れた。
「たまには男同士、友情を深めようぜぇ!」
などとビリーは言っていたが、彼の目当てがユエルなのは明らかだ。
「友情ってどうやって深めるッスかね?」
と、訊ねるユエルに、ビリーは近くで買い物して来たと思われるビニールの袋から、何かの瓶を取り出して見せた。
「男の友情を確認するには、これ飲んで語り合うのが一番なんだぜ!」
ビリーが取り出したのは、『ショウ・チュウ』と呼ばれる穀物から蒸留した酒だった。
「また、酒か……」
ヘイゼルは多少、辟易した表情をするが、その誘いを断る事はなかった。
「じゃあ、私は何かおつまみをお作りしますね」
「あ、私も手伝うッスよ~!」
ジュノーの気を利かせた申し出に、ユエルも同調する。
「Oh! 有り難い! 二人とも悪いんだぜぇ」
ビリーが二人に感謝するが、二人は役に立てる事が単純に楽しそうだ。
0003 「何を作りましょうか……?」
「腕の見せ所ッスね! ……材料があるから、これなんてどうッスかね?」
何を作ろうか迷っているジュノーに、ユエルは彼女のナノトランサーから、材料と基板を検索し指差した。

『シュク・リーム』(カスタードクリームをパイ生地で包んだお菓子)

「甘くて、とってもスイーツな一品ッスよ!(゚∀゚)」
「待て、それで俺達に何を飲めと言うんだ! Σ(´Д`lll)」
ヘイゼルが突っ込む。
その速さは正に神速!
ユエルが現れてからというもの、彼のこの技術は上がりっぱなしだ。
嬉しくはないが……。
「ヘイゼルさん、洋菓子は苦手だったッスか!?Σ(゚Д゚;」
「酒に合わんと言ってるんだ!(#゚Д゚)」
「じゃあ、これなら……」
代わってジュノーが選んだ物は……。

『ダンゴモチ』(餡子を餅で包んだ、ニューデイズに古くから伝わるお菓子)

「変わらNEEEEEEEEEEEEEEE―――!」
「和菓子も駄目ッスか!? Σ(゚д゚lll)」
「でなくて、甘い物から離れろよっ!(#゚Д゚)」
そのやり取りに、ビリーが呆れた表情を見せている。
「折角、わざわざ二人が作ってくれてるのに我侭言うなよなんだぜ?」
「良し、解った。じゃあお前がそれを食え! 俺は自分で選ぶ!」
結局、ヘイゼルは『スモークドッグ』(燻製肉を挟んだパン)と『スパイシア』(モトゥブの伝統的な煮込み料理、辛い)を作るように二人に命じた。
後に、本当に自分が『シュク・リーム』と『ダンゴモチ』を食べさせられる羽目になるとは、その時のビリーは知る由しもなかったのである。
「マジでっ!? Σ(´Д`lll)」

場所を移し、二人はヘイゼルの部屋で酒盛りをする事にした。部屋といっても間仕切りで仕切られただけで扉も無い部屋なのだが……。まあ、そんな事は関係なく、酒が入れば取り留めの無い話が続くのは世の常である。
「そう言えば、お前の部屋ってベッドが一つしかないよな?」
ふと部屋を見渡し訊ねるビリーに、ヘイゼルは「ああ」と頷いた。
「まさかテメエ……家主の立場を盾に、ユエルちゃんと同衾しているんじゃあるまいなっ!」
「なわけあるか! 床で寝てるよ」
その言葉にビリーが「ほう」と感心する。
「お前がか? 偉いな」
「何で家主の俺が……あいつがだよ」
「はぁ!?」
ビリーが素っ頓狂な声を上げた。
「何だそりゃぁ! どんな関白宣言だよ! ダセエぜ、イケテねえぜ、ロックじゃねえぜ!!」
「それが嫌なら俺の所に居る事はねえ! つーか、何でロックが関係あんだよっ!」
……等と口論になってしまった。

数日後、街へ出たヘイゼルは、通り掛ったショッピングモールに大手のインテリア・ショップがあるのを知り、ふらりと立ち寄ってみる事にした。
陳列された低反発枕を手に取ったり、買いもしないカラーボックスを眺めているだけで、良い時間つぶしになる。
そんな中、ヘイゼルは通り掛ったソファー売り場で、ふと足を止めた。ずらりと並ぶ様々なソファーの金額表を眺め、ヘイゼルは呟いていた。
「意外と安い物なんだな……」
ソファーの中には、ベッドにも転回できるタイプのソファーベッドもあった。
(そう言えば部屋には、こんな感じでゆったりできる椅子がなかったな……どうせだし買っていくか、あいつのベッド代わりにもなるし、丁度良いだろう)
「……うん、ついでにだ」
ヘイゼルは、あくまでそこを強調し店員に声を掛けた。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

「ただいま……っと」
「お帰りなさーい!」
「お帰りなさーいッスよー!」
ヘイゼルが部屋に戻ると、留守番をしていたジュノーとユエルの出迎えを受けた。二人の元気な様は子犬のようである。毎度の事だが、これには慣れない。
「ヘイゼル様もお戻りになられたので、早速夕飯の支度に掛かりましょうか」
「了解ッスよ~!」
この二人は本当に息が合っている。
「じゃあ、今日の夕飯は―――!」
「甘いものは要らないからな?」
「……( ゚д゚ )」
Psu20081117_222330_019 ヘイゼルに機先を制され、ユエルは表情を失っていた。その顔を見て、ヘイゼルが『勝った』とほくそ笑む。
すごすごと夕飯の準備の為、キッチンに向かうユエルをヘイゼルは呼び止めた。
「あ、待て。土産を買って来てたんだ」
「お土産……ッスか?」
「ああ、リビングが殺風景だったからな」
ヘイゼルはナノトランサーに収納していた、ソファーを室内に転送した。
「これは……ソファーッスね?」
「それだけじゃない。ここをこうすると……」
ヘイゼルがソファーの下部に付いたスイッチを押す。するとソファーは自動で変形を始め、数秒でベッドに形体を変えた。
『おー』
と声を上げ、ユエルとジュノーは関心している。
「こんな感じでベッドにもなる。……お前が寝る時に使え」
「了解ッス~……って、これ私が使っても良いッスか!?」
ヘイゼルの言葉を理解し、ユエルが大袈裟に驚く。
「わぁ、良かったですねえ、ユエルさん! ユエルさんは今まで、時代錯誤も甚だしく、身分制度の最底辺の方々のように、床で眠っておられましたからねぇー」
ニコニコと微笑みながら毒を吐く、ジュノーに目を移す。
(俺に対する嫌味なのか、ユエルに対する嫌がらせなのか!?)
本当にパートナーマシナリーなのかどうか疑いたくなるほど、彼女の言葉は辛辣だ。
だがジュノーは悪気等無い様にニコニコしているし、ユエルも全然気にせずに、ジュノーに「ありがとー」と礼を言っている。
「ヘイゼルさんも、有難うッスよ~!」
ユエルがヘイゼルに向き直り、軽く頭を下げながら礼を述べた。本当に嬉しそうな笑顔である。予想以上の反応にヘイゼルは気恥ずかしくなってしまった。
「か、勘違いするな! 買ったソファーが、たまたまソファーベッドだっただけだ! 別にお前の為に買ったわけじゃないからな!」
その空気が耐えられず、ヘイゼルは冷たく言い放つと、ふいっと外方を向いてしまった。それを見たジュノーが、にこやかな笑顔で「うわぁ……」と呟いている。
(ヘイゼル様……そのテンプレな反応はイロイロとがっかりです)
多分、酷い事を考えているんだろうな……と、ヘイゼルは内心感付いていた。

夕食を終えた後は特にする事もなく、ヘイゼルはソファーに仰向けになり雑誌を読んでいた。不意に生じた欠伸を噛み殺し、時計を確認すると時刻は深夜に差し掛かっていた。
「もう、こんな時間か…そろそろ寝るか……」
「あ、じゃあ私もそろそろ寝るッス~」
ジュノーと一緒にテレビを見ていたユエルも、ヘイゼルを真似て寝ると言い出す。
キャストは本来、睡眠を必要としないよう造られているのだが、スリープモードに切り替え、頭脳体を休ませる事でデータの最適化や整理を円滑に行う事ができるのだ。
勿論、それだけが理由では無い。そこには、より『生命体』らしさを求めたいという、キャストの無意識の思いもあるのだろう。
二人は就寝の準備を始めた。
ヘイゼルは部屋に移動すると、シャツと靴を脱ぎ捨て、ベッドに横になり目を閉じる。暫くするとヘイゼルの耳に何かが床を引き摺る耳障りな音が聞こえて来た。
目を開けるとユエルが例のソファーベッドを、一生懸命運ぼうとしていた。黙って見ていると、彼女はそれを引き摺って、ヘイゼルのベッドのすぐ脇に設置する。
「ふぅ……これで良しッスね」
「待て、これは何のマネだ?」
ヘイゼルの質問にユエルはキョトンとした顔を見せた。
「何のって……寝る準備ッスよ? ベッド使って良いって、ヘイゼルさん言ったじゃないッスか?」
「言ったが、何で俺の隣に置く!?」
「今までだって此処で寝てたじゃないッスか?」
何を今更という表情のユエルにヘイゼルは口篭る。
確かにヘイゼルとユエルは一緒の部屋で寝起きしている。ユエルを最初に部屋に泊めた時は、風邪をひいていたヘイゼルの看病をするという大義があった。その後は済し崩し的に、一緒の部屋に寝る状況になっていたのだが、それでもユエルが床に寝ていたので、取り留めて気にしていなかった。
改めて隣り合ったベッドで寝るという事に抵抗があるが、当の本人は全然気になっていない様子だ。
(これでは俺だけが意識しているみたいじゃないか!)
ヘイゼルはそれが癪に障った。
「ヘイゼルさん……何で顔赤くしてるッスか? また風邪ッスか?」
(クッ! 天然め……だが、そっちがその気なら……!)
「クソッ! もう良い、俺は寝るぞ!」
「変な、ヘイゼルさんッスね~?」
何を怒っているのかがユエルには解らず、背中を見せるヘイゼルに眉を顰めていた。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

寝入りと寝起きは良いつもりだった……。
だがその日、ヘイゼルは真夜中に目を覚ましてしまった。
ぼんやりとした月明かりが差し込み、部屋を蒼暗く照らしている。
Psu20081117_222500_020 起き抜けの頭が夢と現の境を彷徨い、音の無い世界を揺蕩う(たゆたう)。
ふと、横を見ると、愛くるしい少女の顔があった。
蒼白い月明かりを受け、微動だにしない彫像を思わせる寝顔……。
全てが幻想的な光景の中で、ふと彼女も現実では無いのではないかという思いが過ぎり、ヘイゼルは彼女の存在を確かめようと、そっと手を伸ばし頬に手を触れようとし……たところで我に返った。
(待て! 俺は何をしている!?)
バクバクと早鐘を打つ心臓を押さえ付け、ヘイゼルは無理矢理自分を落ち着かせようとする。
(こいつ相手に何をやっている! 落ち着け、落ち着いて眠ってしまうんだ!)
動揺を抑え、再び眠ろうとはするのだが、昂ぶってしまった神経は中々平常に戻らない。
ヘイゼルは悶々と時を過ごし……。





「ふぁ~……あ~、よく寝たッスね~」
翌朝、日の出と共に再起動したユエルは大きく伸びをした。床からベッドに代わったお陰か、朝一でもフレームの動きもスムーズだ。
(うん、快調、快調ッス~♪)
ふと横を見ると、ヘイゼルは既に目を覚ましており、上半身を起こしてベッドに座り込んでいた。彼が早くから起きるのは珍しい事だ。
「ヘイゼルさんおはようッスよ~……今日は早いッスね?……って、ヘイゼルさん、どうしたッスか!?」
目の下に濃い隈を作ったヘイゼルが、力無い挨拶をユエルに返した。

--------- ここまで読んだ ----------

ユエル    「 計 画 通 り 」
ヘイゼル   「何の!? Σ(´Д`lll)」
ユエル    「第二部のスタートでーッス! ヘイゼルさんがどうやって陥落するのかをお楽しみにねッス!(゚∀゚)」
ヘイゼル   「か、陥落!? Σ(´Д`lll)」

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【後書き】Phantasy Star Universe-L・O・V・E 【インターミッション02】

読んで頂いている皆様、いつもお世話になっておりまッスよ!ヽ(゚∀゚)ノ♪
連載中の小説も一区切りがつきました。
内容的には半分(?)くらいまで進んだ段階ですが、区切りという事で『後書き』等を書かせて頂こうと思います。

この小説のタイトル 『Phantasy Star Universe-L・O・V・E』

正式な読み方は、『ファンタシースターユニバース ハイフン エル・オー・ブイ・イー』
『ハイフン ラヴ』では無いところがミソです(゚∀゚)

タイトルが示す通り、テーマは『愛』

ユエル    「クサッ!(´д`)」
ヘイゼル   「クサッ! Σ(´Д`lll)」

【序章編】でキャラクターの人となりは知っていただけたかと思います。
自分の予想以上にヘイゼルがヘタレっぽくなってしまったり…。

ヘイゼル   「俺、主人公だよな!? Σ(´Д`lll)」

あんまり書いた事のないキャラだったので、扱いに四苦八苦してます('Д`)
初期設定では、『アタッカーとしての素質は高い』筈だったのに…。
で、その代わり即席で作ったキャラ、『ビリー』と『モリガン』が良い感じに動いてくれているのが予想外(゚∀゚)
書き物に予想外は付き物ッスね~。
あ、でも作品の方向性は最初から変わっていないので、着地点はブレていません。(多分)
【愛した者】、【愛された者】、【愛に気付く者】、【愛されたかった者】…
それぞれがどんな『愛』を背負っているかを見守って頂ければと思います。

最後に登場人物紹介 二回目!

モリガン・ホプキンス
種族:ヒューマン 年齢:28歳 職業:キャスト専門医師(工業技術者)
ガーディアンズ・パルム支部でキャスト専門医を勤める傍ら、工学分野で博士号も取得している才女。
メンソールの煙草を好む、怠惰な風体の美女。
8年前、ヘイゼルがガーディアンズ養成幼年学校に居た時に、研修医として同校の保険業務に当たっていた。
当時、妖しい魅力から学生達には、『妖姫モリガン』と呼ばれていた。

それでは続きも宜しくお願いしまッスよ~!(゚∀゚)ノシ

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Phantasy Star Universe-L・O・V・E 【14】

【序章の終焉】

『ガーディアンズ・パルム支部 二階 医療ブロック』

処置室前の待合席に、沈痛な面持ちでビリーとアリアがソファーに座っている。
アリアは深く俯き、ビリーは膝に立てた腕の指を組み、そこに顔を乗せ祈るように目を閉じていた。
もう何時間もこうしているような気がする。
前触れも無く処置室のランプが消え、処置が終わった事を無言で告げた。
処置室の自動扉が開き、白衣を着たモリガンが姿を現す。
「モリガン先生……」
ビリーが立ち上がり訊ねた。
「……どうでしたか?」
モリガンが深く息を吐き、重く口を開く。
「あいつは……」
再び処置室の扉が開き、中からひょっこりとヘイゼルが姿を現した。
「ん? 何だ、お前達、待ってたのか?」
「んぁ? ヘイイジェル……?」
ヘイゼルの声に、居眠りしていたアリアも目を覚ます。
「よだれ、よだれ!」
ビリーに小声で言われ、慌ててアリアは口元の涎を拭った。
「先に帰ってても良かったんだぞ?」
「馬鹿野郎、お前の怪我ならいざ知らず、ユエルちゃんの事を放っては帰れないんだぜ!」
ヘイゼルの言葉にビリーが憤慨する。
「私は……その……心配だったから……」
アリアはごにょごにょと言葉を濁したが、ヘイゼルとユエルを一緒に残す事が心配だったのだろう。
「心配って言ったってなぁ……」
ヘイゼルが困ったように頭を掻いた。
「うぅ~……痒いッスよ~」
ヘイゼルの後に続いて、処置室から涙目のユエルが出てきた。
彼女の右手は、ぐるぐると包帯に覆われている。
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「霜焼けで済んだだけ、有り難く思うんだね」
モリガンがポケットから出したメンソールに火を点けながら言った。

あの時―――。
ゴルモロの襲撃でヘイゼルが絶体絶命の危機に陥った、その時、突然ユエルが持っていたGRM社製 片手杖『ケイン』が暴発を起こしたのだ。
暴発した氷結のエネルギーは、瞬間的に強力な凍気を発生させ、一時的に罠(トラップ)の一つで、目標を凍結に至らせる、『フリーズトラップG』に酷似した現象を生み出した。
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ヘイゼルに飛び掛かろうとしていたゴルモロは、瞬間的に凍りつき、ヘイゼルは危ういところを救われたのだ。
しかし、片手杖を持っていたユエルは、暴発の余波を受け、右腕だけ凍結に捲き込まれてしまったのだ。
幸い大事には至らなかったものの、凍結された生体パーツが霜焼けを起こしてしまっていた。
「まあ、一番大きな怪我を負ったのが、ヘイゼル一人だけで済んで良かったじゃないか」
「……嫌味か?」
からかうようなモリガンの言葉に、ヘイゼルがムッとした表情を見せ、その予想道りの反応が可笑しくてモリガンは笑う。
「まあ、全員無事が一番さ。……さてと、私は患者の巡回もあるから、今日はこの位にしてくれないか?」
「ですよねー。じゃあ先生、ご面倒をお掛けしましたんだぜ!」
調子の良いビリーが、ヘラヘラと笑いつつモリガンに会釈し、「帰るぞ」とアリアとユエルを促す。ヘイゼルも続こうとすると、不意に背後からモリガンに耳打ちされた。
「ユエルの件だが……」
熱い吐息に一瞬、ギョッとしたヘイゼルだが、直ぐにレリクスで、ユエルを襲ったリアクター不全の事だと悟る。
「調べた限り、彼女のリアクター稼働率に特に異常は無かった。症状が出た時に、いろいろ調べてみないと何とも言えんな……」
「そうか……」
「もし、またその症状が出たら、すぐに連絡をくれ」
ヘイゼルは承知し頷いた。
「おーい! ヘイゼル何してるんだぜ?」
いつまでも着いて来ないヘイゼルを訝り、ビリーが振り返っている。ヘイゼルは「今、行くと」ビリーに声を掛けると、改めてモリガンに礼を言い、三人の後を追った。

四人の後姿を見送ると、モリガンは難しい表情で自分の控え室に戻って行った。
ヘイゼルには告げなかったが、ユエルの体調の件以外にも、まだ納得のいかない点がある。
果たして、今回の事故は只の法撃デバイスの暴発で片付けれる物なのか……。
暫し黙考すると、モリガンは机の上のビジフォンの受話器を取った。
登録リストから目的の人物へ通話を掛けると、ピッタリ三回目のコールで相手が応じる。
ディスプレイに桃色の髪をしたキャストの少女が映った。
「もしもし、『ルゥ』か?」
『ルゥ』
諜報部所属の女性キャストの名である。
彼女は只のキャストではなく、ガーディアンズの中でも特に重要な役割を担っていた。
主となる本体、『ホスト・ルゥ』の他に、数百体の同型のボディを有し、意識を共有して諜報活動を行っているのだ。
また、『ホスト・ルゥ』はガーディアンズ・コロニーのシステムを統べて掌握し管理している。ガーディアンズの頭脳とも言える存在だ。
だが彼女は、数百体のボディの統率とシステムの維持の代償として、処理の妨げとなる『感情』を抑制しなければならない運命にある。
「はい、お久し振りです。モリガン博士、その節はお世話になりました」
抑揚の少ない声で、ルゥがモリガンに挨拶をする。
「堅苦しい挨拶は良いさ。ところで、お前さんの諜報部としての腕を見込んで、折り入って頼みたい事があるんだが……頼めるか?」
現存するキャストの中で、最も高い処理能力を持つ彼女は、考える事も無く答えた。
「現在、全てのルゥ・タイプは活動中です。しかし、内容によっては、空き時間を利用し、動く事は可能かと思われます」
「そうか……何、お前さん達なら、大変な事じゃあるまい」
「解りました。内容を確認させて下さい」
「GRM製の法撃デバイスで、今までにリコールがあった製品のリストアップを頼みたい」
「リコールされていない、非公式な記録はどうしますか?」
出来る、出来ない、の返答ではなく、ルゥは質問で返す。
「抽出できるかい?」
「おそらく可能かと思われます」
「できるなら頼みたい」
「了解しました。原因と思われる部品(パーツ)の一覧表も添付して、後ほど送らせて頂きます」
「流石だな、ありがとう」
依頼した事以上の情報が得られそうである。モリガンはルゥの厚意に感謝した。
「いえ、いつかの恩返しと言う事でご理解下さい」
ディスプレイの向こうで、無表情なルゥが最後に微笑んだ気がした。無感情だと思われている彼女だが、抑制しているだけで、心は持っているのだ。だが、それを理解する者は少なく誤解を受けやすい。
電話を切った後、モリガンはユエルから預かり、今は目の前の机の上にある、リアクターのフォトン管が砕けた『ケイン』を改めて見て思う。
(何か……何かこう、噛み合わない歯車が点在して空回りしているような、嫌な感じがする……)
噛み合う歯車の部品が見つかった時、それはどう動き出すのか……?
嫌な予感が治まらない。それは科学者としての勘か?
(いや、これは女の勘と言うやつだよ……)
そして悪い事に彼女の嫌な予感は良く当たるのだ。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

ガーディアンズ支部の庁舎を出ると、もう夕刻を回っていた。名残の残照が薄っすらとビル街の隙間に残っている。半球の空に映るべき星空は、街の灯りに打ち消され僅かに覗くばかり、だが東の空に上る下弦の月は白々とした姿を覗かせていた。
「飯でも食っていくか……って、ユエルちゃんは食べられなかったな……スマナイんだぜ!」
ビリーが提案するが、ユエルが食事を出来ない事を思い出し慌てる。
「ううん、良いッスよ。食事は出来ないけど、皆が食べて、話してるのに参加するのは好きッスから、お供しまッスよ!」
ユエルは気にする素振りを見せずに、ニコリと微笑んだ。
「って、お前は金持ってねえだろうが!」
そのユエルのこめかみを、ヘイゼルが拳でグリグリ押さえつける。
「イタタタたぁー!? 私は食べないから、お金掛からないッスよ!?」
皆、仕事を終えた後の開放感でハイになっているようだ。
「良いじゃない! 仕事も終わったんだし、ご飯食べに行こうよ! ね、ヘイゼル」
アリアがヘイゼルの腕を強引に抱き抱え走り出す。
「お、おい!?」
「私、パスタが食べたいな―――!」
二人の姿は、じゃれあう恋人達に見えなくも無い。
アリアは一瞬、ユエルの顔を一瞥した。目が合うが、何か言いた気な彼女の視線の意味を、ユエルは理解する事はできなかった。
「おい、待てよ! ユエルちゃん行こうぜ、置いて行かれちまうんだぜ!」
「あ、うん!」
ビリーに肩を叩かれ、ユエルはヘイゼルの後を追い掛けて駆け出した。
初ミッションを終え、仲間達と触れ合うひと時……記憶を無くしたユエルには今、全てが楽しくて仕方が無い。
(記憶を失う前の私にも、楽しい記憶があったのかな……?)
ユエルはふと視線を感じ取り、足を止めて振り返った。
しかし、行き交う人の中に、彼女と目が合う者は居ない。
(気の……せいッスかね?)
「ユエル!」
ヘイゼルの呼ぶ声がする。見れば、アリアに腕を引っ張られながら、ヘイゼルが足を止めて待っていた。
「今、行くッスよ~!」
ユエルは感じた視線を気にしつつも、自分を待っている仲間の元へ向かって歩き出した。
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ガーディアンズ・パルム支部庁舎、医療施設の屋上に眼下を見下ろす人影があった。
スラリとした長身の女性キャストである。
肩口まである緋色の髪と、肘まで届く緋色のケープを夜風になびかせていた。
全身を覆わせた動き易そうな外装パーツも緋色。
薄い眉に鋭い瞳も緋色。
全てが緋色で構成された、『緋色の女』
『緋色の女』の口元がニヤリと微笑む。
空に浮かぶ月のように鋭い下弦の笑み。
それは美しく、残酷に、そして、歪んでいた。

【PSU-L・O・V・E 第一部 『Boy Meets Girl』 完】

---------- ここまで読んだ -----------

ヘイゼル   「終わってNEEEEEEEEEEEEEEE―――! Σ(´Д`lll)」
ユエル    「そうッスか?(゚∀゚)」
ヘイゼル   「それどころか新キャラまで出てきてるじゃねえかっ! Σ(´Д`lll)」
ユエル    「まあ、第二部のお楽しみってヤツッスよ!(゚∀゚)」
ヘイゼル   「楽しんでくれてる人が居るかは解らんが……(;´Д`)」
ユエル    「ユエルの正義が世界を救うと信じて! ご愛読有り難うございましたッス!(゚∀゚)」
ヘイゼル   「それ、打ち切りだからっ! Σ(´Д`lll)」
ユエル    「今回の『ルゥ』は読んでくれた、ルゥ好きのペリさんへのプレゼンツ!(゚∀゚)ノ♪」

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Phantasy Star Universe-L・O・V・E 【13】

ユエル    「そうそう、そう言えば前回のキャラ紹介の時に、ビリーさんの項目で言い忘れてた事があるッスよ(゚∀゚)」
ヘイゼル   「アイツの事だからいいよ……って言うか、なんでアイツばっかり力入ってんだよ! Σ(´Д`lll)」

ビリー・G・フォーム
種族:ヒューマン 年齢:20歳 職業:フォルテガンナー
ガーディアンズコロニー出身。
豪奢な金髪をイカしたリーゼントに固め、付きあげたモミアゲが特徴。
ロカビリー・ファッション好む。
女性に目が無い、お調子者の目立ちたがり。
訓練生時代に何故かヘイゼルを気に入り、行動を共にする様になった彼の悪友。
しかし、行動と外見とは裏腹に、頭の回転が速い切れ者。
訓練生時代に教官から、キャストを超えると絶賛された天才的な射撃センスの持ち主だが、本人にはあまり向上心が無い。
モデルはエルビス・プレスリー。

ヘイゼル   「こいつも恐れ多いな!Σ(´Д`lll)」
ユエル    「ちなみにロカビリー好きだから“ビリー”(゚∀゚)」
ヘイゼル   「だからセンス無さすぎだっつーの! Σ(´Д`lll)」

---------- 再開 -----------

【唯一の番人】

四人はレリクス内部に設けられたフォトンチャージャーで、PPの補給を行い休憩を取る事にした。
『……』
会話は無い。
先程のヘイゼルの態度も有り、気まずい空気が一同の間に流れていた。
「あれ……? そう言えば……」
その空気の中、アリアがふと思い出したように呟いた。
「レリクス内部には『スタティリア』が居るって聞いてたから警戒してたんだけど……影も見えないじゃない」
「『スタティリア』? ……って何ッスか?」
ユエルが小首を傾げる。ヘイゼルが呆れて溜息をつきながら答えた。
「レリクスを守る番兵の事だ」
気まずい空気が徐徐に変わろうとしていた。
「おそらく此処の目ぼしい『スタティリア』は回収済みなんだろうさ」
アリアの質問に答えたビリーの間に、再びユエルが割って入る。
「番兵を……回収ッスか?」
ユエルは記憶喪失で世上に疎いのだ。ビリーはユエルに向き直り答える。
「そう、レリクスは今まで管理されてたからねぇ」
「誰にッスか?」
「……エンドラム機関だよ」

―――エンドラム機関―――。

同盟軍内に設立されていた、レリクス保全を目的とする特殊部隊の名称である。
責任者は機関の名称ともなったエンドラム・ハーネス。
作戦遂行の為なら超法規的手段を取る事もあった。同盟軍でも特に異端とされた部隊。
先のSEED騒乱の際には部隊長、レンヴォルト・マガシが暗躍し、結果、エンドラム・ハーネスは拘束、機関は解体されている。
「スタティリアの動力源は先史文明が造った超小型の『AFリアクター(A・フォトンリアクター)』だ。知ってると思うが、現在の科学技術はスタティリアに搭載できるような小型のAFリアクターを造るまでには至っていない。機関の目的の一つに、太古の科学遺産である、このAFリアクターの回収もあったんだろう」
「でも、スタティリアを破壊せずに、AFリアクターを回収するのは大変なんじゃない?」
アリアが不思議に思う。
「だからこそ、この遺跡は最適だった筈なんだぜ」
ビリー先生の解説は続いた。
「スタティリアが稼動するようになったのは、SEED襲来の影響で、レリクスが自体が稼動するようになってからだ。それ以前に発見され調査されていた、この遺跡のスタティリアは、稼動する前……戦闘で破壊する事無く、完全な形のままで回収できていた筈なんだぜ」
「既に回収されている……此処のレリクスにスタティリアは居ないって事なの?」
「Oh Yeah!」
ビリーがアリアを『正解』と言いたげに指を向けた。
「だからこそ、お前がこのミッションを選んだんだろう? そろそろ行くか」
ヘイゼルが休憩を終えて立ち上がり、三人も彼の後に続いた。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

休憩を終え、レリクス深部へ進む四人だったが、その後の道程は実に順調で、原生生物との戦闘も起こらなかった。
「……地図によると、ここが最後のブロックなんだぜ」
マップをチェックしたビリーが皆に告げる。
四人は遂に最後のブロックへと辿り着いた。この先の通路が湖畔公園近くの遺跡へ繋がっている筈だ。
最後の区画は縦長の広間となっていた。いや、湖畔公園側の遺跡からのエントランスと言った方が正しいだろうか? ともかく広々とした空間で、部屋の中ほどに、石柱のような構造物が崩れて山になっている物がある。
広間を進み奥へ向かい、部屋の中ほどにある石柱の残骸に近づく。黒々とした瓦礫の塊は片膝を付いた石像を連想させ……る……?
突然、アリアが小さな悲鳴を上げた。
「何だっ!?」
驚いた三人の視線がアリアに集まる。彼女は瓦礫を指差し叫んでいた。
「こ、こ、これ! ス、スタティリア……スヴァルタスじゃ!?」
「!?」
ヘイゼルとビリーの間に緊張が走る。確かに黒々とした瓦礫の固まりかと思われたそれは、片膝を付いている『スタティリア』遺跡の守護者『スヴァルタス』だった。

自律防衛兵器(スタティリア) 『スヴァルタス』

遺跡を守護するスタティリアの中でも、人型を持つ自律兵器である。
「いや、よく見るんだぜっ!」
ビリーの言葉に目を凝らす。
そのスヴァルタスは、片膝を付いた状態で活動を停止していた。
この遺跡のスタティリアは、エンドラム機関の手によって回収されていると、ビリーは言った。
見たところ、このスヴァルタスは完全な物ではなく、この様に侵入者が来ても起動しない。経年劣化も酷く、回収の必要性が無いと判断され放置されたのだろう。
「脅かしてくれる……」
ぼやきつつも緊張を解いたヘイゼルの耳に、ユエルの声が届く。
「ヘ……ヘイゼルさ……ん……」
只事ではない調子の声にギョッとし、ヘイゼルはユエルに目を向けた。
「どうした!?」
「いきなり……胸が……く……苦しく……」
ユエルが胸元を押さえ苦しみ喘いでいた。彼女の上半身を覆う外装パーツの胸元には、シールドラインの表示板があるのだが、それが不安定に明滅している。
生体パーツを生かす為に、体液を循環させているキャストであるが、実際にキャストを動かしている動力源はフォトン・リアクターである。そのリアクターが何らかの不全を起こしているのか?
「くぅ……あぁ……っ」
ユエルが胸元を掻き毟り膝を落とす。
「おい! 大丈夫なのか、しっかりしろ!」
ヘイゼルは慌てて崩れるユエルを抱き止めた。顔を覗くと彼女の顔額には冷や汗が浮かび、顔は苦しそうに歪んでいた。
「ヘイゼル!」
アリアの叫び声がする。
(今度は何だ!?)
ヘイゼルが顔を上げると、ビリーとアリアの視線が朽ちたスヴァルタスに向けられていた。ヘイゼルも目を移すと、スヴァルタスの胸の間から青白い燐光が湧き上がっている。
「A……フォトンリアクター……?」
その輝きを見つめながらビリーが呆然と呟く。
ビリーの予見通り、それはスヴァルタスが持つ、AFリアクターが生み出すフォトン粒子の輝きだ。
苦しみに額に玉の汗を浮かべるユエルも、スヴァルタスに目を向けた。
次第に強くなっていくフォトンの輝きと共に、スタティリアの身体を走るフォトンラインにフォトン粒子が流れ始め全身が輝き始める。積年の流れの中でスヴァルタスの表面を覆っていた埃が振動に舞い始める。
「動いている? まさか……起動したって言うのか!?」
しかし、何故今頃になって!?
遂にスヴァルタスは立ち上がった。悠久の時を経て唯一体だけとなった、この遺跡の最後の番人が起動したのだ。
ビリーとアリアが後退る。ヘイゼルもユエルを少し離れた位置まで連れて行く。呼吸はまだ荒いが、どうやら症状は落ち着いてきているようだ。
「すみません……ッス……よ」
「そんな事は良い、お前は少し休んでろ……アリア!」
謝るユエルを座らせると、ヘイゼルはアリアの名を呼んだ。
「ユエルを看てやってくれ!」
「え、えぇ!?」
ヘイゼルに呼ばれ、駆けつけたアリアだったが戸惑っている。
「良いけど……レスタとかリジェネで何とかなるの? リアクターの故障なんて専門外よ……!?」
「ビリー、俺達はスヴァルタスを仕留めるぞ!」
「了解なんだぜ!」
ヘイゼルとビリーは二人でスヴァルタスに挑みかかった。
稼動したスヴァルタスだったが、その左腕は根本から欠落し、身体を走るフォトンの流れも正常ではなさそうだ。動きも心なしか鈍い。
「所詮はスクラップか……そのまま、寝とけよっ!」
ヘイゼルが擦れ違い様にデスダンサーで斬りつけると、脆くなっていたスヴァルタスの外装が剥げる。
(脆いな、これなら……!)
攻撃に移ったスヴァルタスが、ヘイゼルに向けて大剣を振り下ろす。圧倒的なパワーの打ち下ろしに、衝撃波すら発生するが、ヘイゼルは余裕で間合いから逃れている。鈍重な動きは避けやすい。
「デカイしな、良い的だ。寝てても当てれるぜ!」
スヴァルタスの巨大な図体は、ビリーにとって格好の的でしかない。
「二人でも何とかなりそうね……」
とりあえずユエルの傍らに就いているアリアが、二人の戦い振りに安心したように胸を撫で下ろしていた。
「あ……アリアさん、アレは……」
ユエルが突然指差した方向に目を向ける。どこに潜んでいたのか、三体のゴルモロが姿を現していた。
「スヴァルタスと一緒なら襲撃し易いと考えたか? 下等な原生生物風情が……姑息なっ!」
ヘイゼルが苦い顔をする。スヴァルタスとゴルモロが連携する事は無いだろうが、同時に相手にするのは厄介だ。
「ば、馬鹿! ヘイゼル!」
ビリーの焦りの声にヘイゼルが我に返った。スヴァルタスが大剣を水平に構えている。
しまった! これは横凪の体勢だ。回避は……間に合わない! ヘイゼルはデスダンサーのフォトンエッジで、スヴァルタスの巨大な剣を受け止めた。
「くっ!」
凄まじい衝撃がヘイゼルに襲い掛かる。交差した剣で防御はしたが、衝撃エネルギーを相殺しきれず、デスダンサーの刃を構成していたフォトン粒子が一瞬消失する。
「ぐあっ!?」
相殺できなかった一撃がヘイゼルを襲った。圧倒的な質量にヘイゼルが中を舞い、部屋の壁際まで吹き飛ばされる。全身がバラバラにされたような衝撃。シールドラインの反発力がなければ全身が砕けていただろう。あまりの衝撃に束の間、身体が動かなくなる。
「がっ!……おぉぉ……っ」
内臓も傷ついたのかヘイゼルは血反吐を吐いた。
「ヘイゼルッ!」
アリアが慌ててヘイゼルに駆け寄り、長杖を振り上げ、回復テクニック『レスタ』を発動しようとしたが、彼女がレスタを発動する前に、ヘイゼルの身体をレスタの効果がもたらすフォトン粒子反応が包んだ。ヘイゼルの身体から痛みが消えていく。
(え? 私はまだ……!?)
「大丈夫ッスか、ヘイゼルさん?」
アリアの僅かに後方で、ユエルが片手杖を振るっていた。ヘイゼルを癒したレスタを発動したのは、ユエルだったのだ。
(私より早い!?)
アリアが驚きに目を見開く。
ウォンドは法撃出力こそロッドに劣るが、取り回しは優れている。
効果の範囲がアリアより広かったのも、先に発動できた要因だろう。
レスタの熟練度はユエルの方が上だったのだ。
熟練度の差があればこそ、精神力が低いユエルでも、精神力が高いアリアのアドバンテージに劣らない、レスタ効果が発揮できたのだ。
「ユエルちゃん、身体は大丈夫なんだぜ!?」
「もう治ったみたいッスよ!」
ゴルモロを迎え撃ちながら、ユエルの身を案じるビリーにケロッと答え、彼女はスヴァルタスに近づいて行く。
「おい……何をする気だ!?」
ふらつきながら立ち上がったヘイゼルが、無謀な行動を取るユエルに慌てて声を掛けた。
「手強い敵なら足を止めるッスよ!」
ユエルはウォンドを振り上げ、その先端をスヴァルタスに向けた。ユエルの周囲に一瞬、青白いフォトン粒子が輝くと、ウォンド先端から凄まじい凍気が発生し、周囲を凍りつかせた。
氷系法撃術の一つ『ダム・バータ』である。
スヴァルタスの足元が凍気により凍り付く。その余波を受け、ユエルに飛び掛かろうとしていたゴルモロが一緒に巻き込まれ凍り付く。ユエルは至近からのダム・バータで、スタティリアの動きを封じたのだ。
先程の戦闘で、腰が引けていたとは思えない胆力である。
危機的な状況で、吹っ切れたような行動が取れるとは、肝が座っていると言うか何というか……。
ヘイゼルは呆れていた。
しかし、スヴァルタスの力は強く、動きを止める凍結効果もすぐ破壊され、ゆっくりとではあるが動いている。
「ダメッスか!? でも……っ!」
ユエルは諦めずに意地でもダム・バータを使い続ける気だ。
「だったら、止め続けてやればいいんだぜ!」
凍結の散弾がスヴァルタスに炸裂する。
ビリーがテノラ製のショットガン『シッガ・ビネス』で凍結の散弾を撃ちまくっている。彼が撃ち出す光弾にも、対象を凍結させる効果があるのだ。
「私も居るわよ!」
負けじとアリアもバータを発動させ、スヴァルタスを凍らせる。
スヴァルタスの動きは封じられた!
「ヘイゼル!」
ビリーが叫ぶ。
「解ってる!」
ヘイゼルは巨大な戦斧を手に構えていた。
テノラ製の戦斧『アンク・ピコラ』
取り回しは悪く、重量の分扱いが難しいが、一撃の攻撃力は大きい。
狙っているのは一撃必殺のフォトンアーツ、『アンガ・ジャブロッガ』!
「一撃で仕留める!」
アンク・ピコラのフォトンリアクターがフルドライブし、フォトン粒子を生み出す。フォトンエネルギーがチャージされていくが、スヴァルタスの封殺はそろそろ限界だ。
「まだか、ヘイゼル!?」
シッガ・ビネスの残PP量も後、僅かしかない。焦れたビリーが叫んだ。
『FULL CHRAGE』
合成音声がフォトンエネルギーのチャージ終了を告げる。
「待たせたな……」
小さく告げると、ヘイゼルは戦斧を振り上げ地面を蹴った。溜め込んでいたフォトンエネルギーの爆発的な力で大きく跳躍し、スヴァルタスの頭上を取る。
「終わりだ、“唯一の番人”!」
渾身の一撃をスヴァルタスの脳天に叩き込む。溜め込んだフォトンエネルギーが衝撃となり、スヴァルタスの身体を打ち砕く。
音を立てて崩壊していくスヴァルタスの身体が崩れるように床に倒れ、全身を走るフォトンラインからフォトンの輝きが消えていく。
胸の中で一際輝いていたAFリアクターからも灯が失せ、スヴァルタスは遂に完全に活動を停止した。
舞い上がる埃の中から、ヘイゼルが姿を現す。
ヘイゼルは持っていた戦斧を一振りすると武器を収めた。戦斧が、フォトンの粒子に変わり、ナノトランサーに変換され収納される。
「よっしゃぁぁぁぁぁぁっ! 勝ったぜぇ!」
ビリーも銃を収めガッツポーズをとった。アリアもヘイゼルの無事に安堵の息をついていた。
「ヘイゼルさ~ん!」
戦闘を終えたヘイゼルにユエルは駆け寄って行く。
「お疲れ様でしたッスよ! 身体はもう痛くないッスか?」
ユエルはヘイゼルに労いの言葉を掛けると、怪我の具合を心配し尋ねた。
「ああ、俺は大丈夫だ……お前の方こそ、身体は大丈夫か?」
「私も平気ッスよ!」
先ほどの苦しみ様が、冗談と思えるほどの元気に満ちている。
「そうか……お前も良く頑張ったよ……有り難う……」
礼の言葉と共に、ヘイゼルの右手が優しくユエルの頭に置かれる。
「ヘイゼル……さん?」
ヘイゼルの意外な言葉と態度に、ユエルは不思議そうにヘイゼルを見上げた。掌で隠された視界、その隙間から僅かに覗くヘイゼルの口元は微笑んでいる?
「ヘイゼ……ル……?」
ヘイゼルの元に駆け寄って来ていたアリアの足が不意に止まる。
ユエルは今度はアリアに目を向けた。やはり彼女の顔の上半分は見えない。だが、アリアの口元が悔しげに引き結ばれるのが見えた。
何故? その意味はユエルには解らなかった。
「見放され、放置され、それでも目的の為に動き出す……か、哀れと言えば、哀れな物なんだぜ」
感慨深げに独り語ち、ビリーは戦いの終わった戦場を見渡していた。
半壊したスヴァルタスと、彼が仕留めたゴルモロの死体が二体……。
ビリーが違和感に眉根を寄せる。戦闘の中、出現したゴルモロの数は確か……三体だった筈!?
「Shit! ヘイゼ―――ル! まだ終わってないぜぇぇぇぇぇぇっ!」
切羽詰ったビリーの叫び。
それからの出来事を、ヘイゼルが後から思い返してみると、まるで変性意識状態であったかのように、起こった全ての事象をスローモーションで理解していたように思う。

破壊した筈のスヴァルタスが一瞬動いたのだ。
いや、違う! スヴァルタス自身が動いているのではない。
破損したスヴァルタスの瓦礫の中から、何かが勢い良く飛び出した。
これは……ゴルモロ!?
そうか、ユエルがダム・バータでスヴァルタスの動きを封じていた時に、捲き込まれて凍結していた奴だ!
瓦礫を押し分けて飛び出したゴルモロは、ヘイゼル達の数メートル手前に着地した。
まずい……この距離、奴等にとっては攻撃の範囲内だ!
ナノトランサーから武器を転送し迎え撃つか? いやダメだ、転送のタイムラグがある、間に合わない!
一瞬早く事態に気付き、反応したビリーの両手にフォトン粒子の輝きが見える。銃を転送させているようだが、奴でも間に合わないだろう。
今、武器らしい物を持っているのはユエルだけだが、彼女が手にしているのは片手杖である。どうにか出来るとは思えない。
獲物に飛び掛かる直前の肉食動物の様に、ゴルモロが僅かに腰を落とし力を溜める。
この位置取り、狙われているのはユエルか!
彼女は咄嗟の出来事に反応しきれていない。
……と言うか、呆けた表情をしている。
気を抜きすぎだ! お前はアタッカーだろう!?
ゴルモロが床を蹴って飛び掛る。
くそっ! 迎撃は不可能だ!
ヘイゼルは肉感の無い、ユエルの胸を突き飛ばしていた。
ユエルが後方によろける。しかし今度はヘイゼルがゴルモロに無防備な背中を晒してしまっていた。
直撃進路!? この体勢では防御も出来ない!
シールドラインの防御力に賭けるしかないが、どこまで耐えられるかは解らない。
(祈るか、信じてもいない星霊とやらに?)
「ヘイゼルさんっ!?」
ようやく事態を理解したのか、ユエルが悲鳴に近い調子でヘイゼルの名前を呼ぶ。
全ては手遅れだ。
ヘイゼルが覚悟を決めた次の瞬間、目も眩む白い閃光が彼の視界を焼き尽くした。

---------- ここまで読んだ -----------

ヘイゼル   「長っ! Σ(´Д`lll)」
ユエル    「今まで一番長いみたいッスよ(゚∀゚) 読んでくれた人お疲れ様でしたッス! あと一話で【第一部 完】みたいッスよ!」

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麺談義の後に……

ユエル    「こんにちは、お昼のユエルでッス(゚∀゚)」
ヘイゼル   「意味が解らんから Σ(´Д`lll)」
ユエル    「昨夜、いつものカフェに行ったら、何だか麺談義で盛り上がってたッスよ」
ヘイゼル   「ほう……」
ユエル    「自称、『メンラー』の私も話題に加わったッスけど、その中でふと思い出したッス!」
ヘイゼル   「何を?」
ユエル    「『コロッケそば』! 説明しようッス! コロッケそばとは、立ち食いうどん・そばの店等に見受けられる、B級グルメの一つであるッス! ぶっちゃけ、かけうどんやそばにコロッケを落としただけのジャンクフード(゚∀゚)」
ヘイゼル   「見たままかっ! Σ(´Д`lll)」
ユエル    「話しで聞いたり写真で見たりした事はあったッスけど、実際食べた事はなかったッスよ(゚∀゚)」
ヘイゼル   「( ´_ゝ`)フーン」
ユエル    「で、今日はお休みでもある事だし、そのコロッケそばを食べてみる事にしたッス!」

★ ★ ★ ★ ★

ユエル    「ジャンクフードと言えば、あそこしか無いッス!(゚∀゚)」Psu20081104_123601_005

ガイーク   「ネーヨ (#゚Д゚)」
ユエル    「 工エエェェ(´д`)ェェエエ工工」
ヘイゼル   「PSU内の話しかよ! Σ(´Д`lll)」
ユエル    「だって近場で置いてありそうな店なんて思いつかないし、駅そばにしたって駅に行く用事もないでッスし……('Д`)」Psu20081104_124235_035

ユエル    「と言う事で、近所のコンビにまで行ってきましたッス!ヽ(゚∀゚)ノ」

レジ近くのジャンクフードコーナーにコロッケがあるのを確認!

ユエル    「これでコロッケは確保!(゚∀゚) 問題は『そば』ッスね……」

冷凍食品のコーナーなら、かけそばを置いてあるだろうと思ってたッスけど、冷凍の讃岐うどんしかなかったッス
仕方なく変わりに、カップそばで代用しようかと思ったッスけど……

ユエル    「大盛りどんべえしか無いってどういう事ッスか!?ヽ(`Д´)ノ そんなに食べられないッスよ!?」
ヘイゼル   「m9(^Д^)ぷぎゃー」
ユエル    「代わりに惣菜コーナーに袋入りのそばを発見したから良かったッスけどね」

で、早速作ってみましたッス!
そばのツユは私好みの黒い関東風で一安心(゚∀゚)Dvc000101

ヘイゼル   「そば太っ! Σ(´Д`lll)」
ユエル    「うどんみたいッスよね? これは予想してなかったッス(;´Д`)」
ヘイゼル   「で、味はどうよ」
ユエル    「美味しいッスよ? コロッケとかけそばを一緒に食べてるみたいッス(゚∀゚)」
ヘイゼル   「いや、まあ実際一緒に食ってるし……お前に感想を求める方が無理だったか……(;´Д`)」
ユエル    「何、その言い草!ヽ(`Д´)ノ」

でも普通に美味しかったッスよ!
私はコロッケを温存しすぎたせいで、つゆを吸っちゃってグズグズになっちゃったッスけど
好みで最初に食べたり、グズグズにして食べたりするみたいッス(゚∀゚)
B級グルメお試しあれッス!

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Phantasy Star Universe-L・O・V・E 【インターミッション01】

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ユエル    「ちゅりーッス!ヽ(゚∀゚)ノ♪」
ヘイゼル   「何だその無駄なテンションは……って髪の色はどうした!? Σ(´Д`lll)」
ユエル    「気にしないッスよ! さて今回は本編も半分……いや、1/3位進んだ辺りまで来たので……」
ヘイゼル   「まだそこかよっ!Σ(´Д`lll)」
ユエル    「書くたびに長くなるッスよ!ヽ(`Д´)ノ 今回の『レリクス』編だって二話くらいで片付くと思ってたのにッス!」
ヘイゼル   「構成力が無……」
ユエル    「ムキー!ヽ(`Д´)ノ って! そんな事はどうでも良いッス! 今回は改めて登場人物の紹介をするッスよ!」
ヘイゼル   「ネタ切れか?」
ユエル    「何故、そうなるッスか!? まずは私を差し置いて、本編の主役を張るヘイゼルさんからッス!」
ヘイゼル   「言葉に棘がっ!? Σ(´Д`lll)」

ヘイゼル・ディーン
種族:ヒューマン 年齢:20歳 職業:フォルテファイター
パルム出身。
ヘイゼルの瞳を持ち、どこか人を寄せ付けない雰囲気を持つ。
ガーディアンズ訓練生時代から素行の悪さ、協調性の無さから教官や同僚からは疎んじられていた。
戦技能力は本人のやる気の無さが災いしてか、中の上と高くは無い。
キャストが嫌いで、望んでガーディアンズになった訳ではなく、生きる為にガーディアンズになったと言う彼の護るべきモノは未だ見えない。

ユエル    「DQN厨二病ツンデレが抜けてるッスよ?(゚∀゚)」
ヘイゼル   「違えっ! DQNでも厨二病でもツンデレでもNEEEEEEEEEEEE! Σ(´Д`lll)」
ユエル    「聞こえんなぁ? モデルは理由なき反抗! ジェームス・ディーンらしいッスよ(゚∀゚)」
ヘイゼル   「恐れ多くね!? てか、それで『ディーン』なのかよ! さすがネーミングセンスねえなっ!Σ(´Д`lll)」
ユエル    「同姓同名の歌手も居るけど気付かないフリしててッスね!(゚∀゚) さあ! 続いては宇宙最強の美少女ヒロインこと私ッス!」
ヘイゼル   (もう突っ込みたくもない……('A`))

ユエル・プロト
種族:キャスト 年齢:16~17歳に相当 職業:ウォーテクター
雨のパルムでヘイゼルが出会った記憶喪失の少女型キャスト。
記憶を失う前の自分が、ガーディアンズであったと知り、再び人々の為に働く事を決意する。
だが記憶や経験を失っている為、その実力は未知数である。
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ヘイゼル   「お前だけ写真有りかよっ! Σ(´Д`lll)」
ユエル    「ヒロインの特権って事で(゚∀゚)」
ヘイゼル   「……でも、本編のお前は今の所、猫被ってるよな?」
ユエル    「何だとッス!(゚Д゚#)」
ヘイゼル   「何でも……じゃあ、次は俺のマブダチだな」

ビリー・G・フォーム
種族:ヒューマン 年齢:20歳 職業:フォルテガンナー
ガーディアンズコロニー出身。
豪奢な金髪をイカしたリーゼントに固め、付きあげたモミアゲが特徴。
女性に目が無い、お調子者の目立ちたがり。
訓練生時代に何故かヘイゼルを気に入り、行動を共にする様になった彼の悪友。
しかし、行動と外見とは裏腹に、頭の回転が速い切れ者。
訓練生時代に教官から、キャストを超えると絶賛された天才的な射撃センスの持ち主だが、本人にはあまり向上心が無い。

ユエル    「ビリーさんの方が主役より紹介文が長い件(゚∀゚)」
ヘイゼル   「 Σ(´Д`lll) ち、ちなみに正確な名前は『ビリー・ゴウ・フォーム』だ」
ユエル    「原案の名前は『ヤンキー・ゴー・ホーム』だったそうッスよ(゚∀゚)」
ヘイゼル   「やっぱりセンスNEEEEEEEEE―――! Σ(´Д`lll)」
ユエル    「最後に、もう一人のヒロインだけど、私がいる限り負け組みの人!」
ヘイゼル   「ひでえ、言い草だっ! Σ(´Д`lll)」

アリア・イサリビ
種族:ヒューマン(ニューマンとのハーフ) 年齢:18歳 職業:フォース
ニューデイズ出身。
古式ゆかしいニューデイズの様式を嫌い、父の反対を押し切って、ガーディアンズになる為と称してガーディアンズコロニーに移住する。
都会的なパルムの最新式ファッションを好む、勝気でお洒落な少女。
ある理由でヘイゼル達と知り合い、行動を共にするようになる。(勝手に付いてきたりする)
訓練生を卒業したばかりでフォースとしての力量は未熟だが、ニューマンの父より受け継いだ高い精神力を持ち、今後の活躍が期待されている。

ユエル    「ヒロインとその仲間達の紹介は以上ッス!(゚∀゚)」
ヘイゼル   「主人公を差し置いたっ!? Σ(´Д`lll)」
ユエル    「この次は、その他の脇役達も紹介するッスね!(゚∀゚)」
モリガン   「次回なの!? Σ(´Д`lll)」
???    「呑気な物ね……これから物語りは、大きな変動を迎えるというのに……( ´,_ゝ`)」
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ヘイゼル   「誰―――!? Σ(´Д`lll)」
ユエル    「ノン気な者?(゚∀゚)」
ヘイゼル   「不穏な発言は止めいっ! Σ(´Д`lll)」

≪続く(゚∀゚)ソノウチネ!≫

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